思考
562. サイクロトロン 図1のよ
Q
Vo
隙間
イオン源
隙間
P
P
荷電粒子
CR
磁場
図 1
高周波電源
図2
磁場
うに,金属でできたDの形をした
中空の電極P, Qを, 隙間を設け
て向かいあわせ, 高周波電源を接
続する。 隙間には, 荷電粒子が出
てくるイオン源がある。 この装置
を一様な磁場の中に置くと, イオ
ン源から出た荷電粒子は, PQ 間の電位差によって加速されてPに入り,円軌道を描い
てPを出た後, 再び PQ 間で加速されてQに入る。 これを繰り返して荷電粒子を加速さ
せる装置を,サイクロトロンという。図2は, サイクロトロンを真上から見た図である。
荷電粒子の電荷をg(g>0),質量をm, 磁場の磁束密度の大きさをBとする。 また, 重
力の影響は無視でき, 荷電粒子の初速度は0であるものとする。 磁場の向きは, 紙面の
表から裏の向きである。 次の文の |に入る適切な式を答えよ。
Pに対するQの電位がV(Vo>0) となった瞬間, 点Rに静止していた荷電粒子が,電
場から力を受けて運動し始めた。 粒子が点RからPQ間の隙間を動く間、Pに対するQ
の電位は V。で一定であり,粒子は電場だけから仕事をされるとする。このとき,粒子
が点Rで動き始めてから最初にPに達するまでの間に電場からされる仕事は(ア)で
あり,Pに達した瞬間の粒子の速さは,,=(イ)である。Pに入った荷電粒子は,
磁場からのローレンツ力だけを受けて円運動をし,その半径rは, v などを用いて,
y=(ウ) と表される。 粒子がPに入ってから, 半周してPを出るまでの時間 Tは,
T=(エ)となり,粒子の速さや円運動の半径によらず一定である。したがって,時間
Tの間にPQ間の電位の正負が入れ替わるように, 高周波電源の周波数fを調節すれば,
粒子が PQ 間の隙間を通過するたびに,電場から力を受けて加速されることになる。こ
のようなfの最小値は,Tを用いて, (オ) と表される。ただし,粒子が PQ 間の隙間
を通過する時間は, Tに比べて十分に短く, 無視できるとする。
思考
(15. 関西大改)