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問5 東西に60km離れて並んだ地点XYと,地点Xと地点Yの中間の地点
Aから北に 48kmの距離に位置する地点Zで, ある地震を観測した。 次の
図3は,各観測地点の位置関係を示したものであり,地点Bは地点Aと地点
Zの中間の地点を示している。また,表1は,各観測地点で観測された初期
微動継続時間を示したものである。 表1より, 地点Xと地点Yでの初期微動
継続時間が等しいことから,この地震の震央は地点Z, 地点 A, 地点 B を含
む直線上にあることがわかる。 この地震について 震源から地点Aまでの距
へいたん
離と震央の位置の組合せとして最も適当なものを,下の①~④のうちから一
つ選べ。 なお、この地域の地表面は平坦であり, 震源距離 D (km) と初期微
動継続時間 T(秒) の間には,D=8T という関係が成り立つものとする。
5
Z
北
である。
問5 震源距離 D は, 初期微動継続時間 Tと比例定数によって
D=kT と表される。 これを大森公式という。 比例定数は,通
常 6~8km/sである。 本間ではk=8とした。 問題の表1の値
を使用すると、 震源距離は, 地点 Xと地点Yでは8×6.25=50
km, 地点Zでは8×5.00=40kmである。
図1-5のように, 地点Xと地点Yを中心として震源距離 50
kmを半径とする円は地点Aを通る南北の線上で交わる。 地点 A
60
と地点X地点Yとの距離はそれぞれ =30kmであることか
2
ら、2つの円の交点と地点Aの距離は50-30=40kmである
(図1-5)。震源が地点X, Yからともに50kmの距離にあると
いうことは,地点X, Yを中心とした半径50kmの球面の交線上
にあるということであり,それは,直線XY と直交する平面上の,
地点Aを中心とした半径40kmの半円上に震源があるというこ
とである (図1-6)。 したがって, 震源から地点Aまでの距離は
40km であることがわかる。
地点Aを含み, 直線XYと直交する平面は地点Zを含む(図1
-6)。 地点 Zから震源までの距離は40km であることから, 震
源を0とすると,Z・A・Oの3点からなる三角形は二等辺三角
形となり, △ABOと△ZBOは合同な直角三角形である。 した
がって、震源の真上の地点である震央の位置が地点Bであること
がわかる。
以上のことから② が正解である。
B
|48km
X
A
60km
図3 ある地震の観測地点
北
B
24 km B 24 km
30km
地表
A
Y
40km
40km
40km
50 km
震源
図1-5
図1-6
なお,図1-5で描いた2つの円に加えて, 地点Zを中心とし
た半径40kmの円を描き, 地点X, Yを中心とする円との交点を
結ぶ共通弦を引くと, 3つの円の共通弦が地点Bで交わることか
らも、震央の位置は地点Bであることがわかる (図1-7)。
表1 地点XYZにおける初期微動継続時間
B
観測地点
X
Y
Z
x
A
Y
初期微動継続時間(秒)
6.25
6.25
5.00
図1-7
5 ・・・②
北
:
L
H