演習
〔注意〕 必要があれば、次の値を使うこと。
原子量: H=1.00,C=12.0
Cr=52.0, Mn=55.0
16.0. Na=23.0,S=32.0, Cl=35.5, K=39.0,
河川や海水などの水質汚染の指標として化学的酸素要求量 (COD) という値が用いられる。
CODとは試料水1L中に存在する有機物を化学的に酸化分解するときに消費される酸化剤の量
それに相当する酸素量で表したものである。その単位 (103g/L)は,試料水1Lあたりの酸
素消費量(10-3
'g) で表される。 以下は, 河口付近の河川水を採取し、そのCODの測定を行った
記述である。
操作10.790gの過マンガン酸カリウムを量りとり, メスフラスコを用いて100mLの水溶液を
作った。この水溶液10.0mLを別の100mLメスフラスコにとり, 蒸留水を加えて100mL
の水溶液を作った。 この溶液をA液とした。
操作2:0.168gのシュウ酸ナトリウムNa2C204 を量りとり, メスフラスコを用いて100mLの水
溶液を作った。 この溶液をB液とした。
操作3:採取した河川水 (試料水) 100mLを三角フラスコにとった。
操作4: 操作3で得られた試料水に, 硫酸銀水溶液15.0mLおよび希硫酸100mLを加え, よくか
き混ぜた後10分間静置し, 生じた白色沈殿を除去した。
操作5 操作 4で得られた溶液に, A液を10.0mL加え, 沸騰水浴上で30分加熱した。
操作6: 操作5を行った後, 三角フラスコを水浴から取り出し, 溶液が熱いうちにB液を用いて
滴定したところ, 3.00mL加えたところで溶液の色がXからYに変化したのでこれを終点
とした。
問1 操作6における色の変化について, X, Yをそれぞれ答えよ。
問2 この試料水のCOD (103g/L) の値を有効数字3桁で答えよ。
問3 CODの測定は過マンガン酸カリウムの代わりに二クロム酸カリウムを用いても行うことが
できる。 酸素分子 6.40×102gは何gの二クロム酸カリウムに相当するか有効数字3桁で答え
よ。
(三重大)