解の公式
平方完成という, 2次方程式を解く万能の手法を手に入れたので,どんな2
次方程式でも(「実数解がない」ということも含めて)解くことができるように
なりました.ところが,同じような作業を繰り返しているうちに,「もっとこ
の作業を効率よくできないか」と考えるようになるのは自然でしょう.
2次方程式は一般的に
第1章
ax2+bx+c=0 (a≠0)
という形をしていますから、先ほどの作業をこの文字のまま行えば,解を a,
b, cという3つの係数だけを用いて表すことができるはずです. 少し煩雑な
作業ですが,いったんその式を作ってしまえば,今後同じ事を繰り返さずに一
気に答えを出すことができるのですから、やってみる価値は大いにありそうで
す. 根気のいる式変形ですが,実際に鉛筆を持って一行ずつ式を書きながら追
いかけてみてください.
まずは平方完成です.
ax2+
a (x²+1)+c
b
として
x+c=0 x2の係数αでくくる
2
b
62
+
lah Ad²
+c=0 平方完成の基本の変形
2
2
x+
+c=0
式は複雑ですが,以前の項で説明した 「平方完成の手続き」を踏んでいるだ
けです. 次に,これを「最も基本的な2次方程式」 の型にもっていきます。
b
a(2+)-6²-4ac0
4a=0j
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