例題 4
背理法による証明
第2章 集合と命題
★★★★~
la, b, c は a2+b2=c2 を満たす自然数とする。 このとき, a, bの少なくとも一方は偶数であること
背理法を用いて示せ。
考え方
結論を否定して矛盾を導く
結論が成り立たないと仮定する。 (結論を否定する)
⇒ 「α,bの少なくとも一方は偶数」の否定は 「a, bがともに奇数」
a+b=c の両辺について, 4の倍数であるかどうかを調べる。
解答
a, b がともに奇数であると仮定する。
[類 岐阜聖徳学園大
ポイント
① 結論を否定
② 右辺を調べる
このとき,a2,2は奇数であるから,c=d'+62 は偶数である。
左辺を調べる
③ 矛盾を導く
練習
4
よって, cも偶数であるから, cは自然数kを用いてc=2k と表される。
ゆえに,c2=(2k)²=4k2となり,kは整数であるから,2は4の倍数である。
一方,奇数 α,bは自然数nを用いて,a=2m-1,b=2n-1 と表される。
このとき,a+b2=(2m-1)+(2n-1)²=4(m²+n-m-n) +2となり、
m²+m²-m-nは整数であるから, a +62は4の倍数ではない。
ゆえに,a+b2=c2において,右辺は4の倍数であるが, 左辺は4の倍数でな
から, 矛盾する。
したがって, a, bの少なくとも一方は偶数である。
[終]
(1) 正の整数xが3の倍数ではないとき, x2を3で割った余りは1であることを示
(2)x,y,z は x2+y'=z2 を満たす正の整数とする。このとき,x,yの少なく
3の倍数であることを, 背理法を用いて示せ。
〔類