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【復習問題】 芳香族化合物の構造決定 (3) ク
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次の文章を読み, 以下の問1 ~ 5 に答えよ。 ただし,原子量はH=1,C=12,0= 16 とす
ar
炭素 水素および酸素からなる中性化合物がある。 Aに水酸化ナトリウム水溶液を加え,
しばらく煮沸したのち, 室温まで冷却し,この水溶液をジエチルエーテルで抽出した。 ジエチ
ルエーテルの抽出液から化合物BおよびCが得られた。BおよびCは、 沸点は異なるが,い
ずれもCH100の分子式で表され,金属ナトリウムと反応して水素を発生した。 (1)
次に, BおよびCをニクロム酸ナトリウムでおだやかに酸化すると,それぞれの酸化生成物
が得られたが,Bからの酸化生成物のみが銀鏡反応を示した。また,Bを硫酸を用いて脱水す
ると直鎖状アルケンが得られた。
(S)
一方,水層に濃塩酸を加えて酸性にすると, 白色の結晶 D が得られた。 D の構造を決定する
ために、まずDの元素分析を行ったところ, Dの元素分析値は炭素 57.8%, 水素 3.6%であっ
た。次に, D を水に溶かすと酸性を示したので, その0.166gを水に溶かし, 0.100mol/Lの水
酸化ナトリウム水溶液で中和したところ, 20.0mLを要した。 さらに, D には位置異性体の存
在が考えられたので, その構造を決定するために, D を加熱したところ,容易に分子内脱水生
成物が得られた。 なお, D は臭素水を脱色しなかった。
問1
B, C の化合物名を記せ。煮
問2 Dの組成式 (実験式) を記せ。
×問3 D の分子式を記せ。
問4 D の位置異性体の構造式を記せ。
問5 A の構造式を記せ。