11 剰余の定理と因数定理
*特に断らない限り,因数分解は有理数の範囲で行うものとする。
例題 高次式の因数分解
30
x-3x2+4 を因数分解せよ。
解答 P(x)=x3-3x2+4 とすると
P(-1)=(-1)3-3⋅(-1)2+4=0
よって, P(x) は x+1 を因数にもつ。
右の割り算から
P(x)=(x+1)(x2-4x+4)
=(x+1)(x-2)
[参考] 多項式 P(x)の各項の係数がすべて整数であるとする。
このとき,最高次の項の係数を α, 定数項をcとすると
cの正の約数
P(k) =0 となるkの候補は±
である。
αの正の約数
0 x2 -4x +4
x+1)x-3x2
x3+x2
-4x2
+4
-4x²-4x
4x+4
4x+4
0
この問題では, a=1, c=4 であるから,P(k)=0 となるkの候補は
± (4の正の約数) すなわち ±1, ±2, ±4である。
A
119 次の多項式を [ ]内の1次式で割った余りを求めよ。