問
4
nr” (|r|<1) の極限とはさみ打ち
(1)を2以上の整数, hを正数とするとき,
(1+h)”=1+nh+
n(n-1) h²
2
が成り立つことを証明せよ.
(2)0<|r|<1 のとき, limnr" = 0 を証明せよ.
n→∞
(金沢大)
0
精講
(1) 数学的帰納法や二項定理などが解法のプロセス
有効ですが,二項定理によると不等
(2)1
式をつくり出す方法で証明ができます.
(2)
1(0)とおけるので,(1)より
=1+h (h>0) とおく
↓
( 1 ) を用いて
↓
(12)(n-1)=(nの2次式)
n
Osnr" s
2次式
したがって,次の不等式が成立します.
↓
はさみ打ち
n
n
0≦|nrn|=-
n
nの2次式
...(*)
一般に an≦xn≦bn, liman = limbn=α から
n→∞
n→∞
=(nd + mil
limxn=α を導く方法をはさみ打ちの原理とい
n→∞
います。
00=x mil
この原理を不等式 (*)に適用すれば証明完了です。
解答
(1) 二項定理により
(1+h)”=nCo+nCh+nCh+…+ nCnh”
≧nCo+nCih+nCzh2
=1+nh+ n(n-1),
-h²
2
(
(2)0<|r| <1 より
=1+h (h>0) とおけるから,(1)より
n
(+1)
h
<-h>0
2次の項だけで十分