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20. 気液平衡 [1994 京都大 ]
次の文を読んで、問い (1)~(3)に答えよ。 気体定数は 8.3 × 10°L.Pa/(K・mol) とする。
数値は有効数字2桁で答えよ。 H= 1.00, N = 14.0, Cl=35.5
右図に示すように、体積および質量の無視でき
る仕切り板で完全に仕切られた円筒容器内の2つ
の空間に,物質量のわからない純物質 A および
0.10molの純物質 B がそれぞれ別個に液体状態で
封入されている。 仕切り板は容器の壁との間の摩
擦なしに自由に移動でき, また容器体積は円筒容
器の片端にあるピストンにより自由に変えられる
ようになっている。 いま物質 A, B ともに液体状
態からはじめて, 平衡を保ちながらピストンを
仕切り板
円筒容器
ピストン
物質 B
物質 A
ゆっくり引き出すことにより, 容器の体積を増した。 体積が38Lのときすべての物質が
気体状態となった。 温度は77℃で一定に保たれており, A および B の 77℃における
蒸気圧 PA, PB はそれぞれ1.0×105 Pa, 0.33 × 105 Pa である。 ここで, 液体の体積は気
体の体積に比べると十分に小さく,問題を解く上で液体の体積は無視できるものとし,
気体は理想気体とする。
(1) ピストンの内面にはたらく圧力Pと, AとBの合計の体積Vとの関係を最もよく
表す図を下の図の中から選べ。 また, 選んだ図中に○で示された点におけるPとV
の値を求め,それぞれ, Pa および L単位で記せ。
1711/10×105
] Pa
19.6
] L
大
P
(ア)
PAC
(イ)
P
(ウ)
P
(エ)
V
V
V
V
P
(オ)
P
(カ)
V
V
次に,仕切り板のついていない同様の円筒容器に, A0.30mol とB0.20molからな
る混合液を封入し, 77℃で平衡を保ちながらピストンをゆっくり引き出した。 この混
合液に関しては,混合液と平衡状態にある気体中のA, B の分圧 PA, PB がそれぞれ次
式で与えられることが知られている。 PA=PAXA PB=PBXB
ここでxA, XB はそれぞれ混合液中のA,Bのモル分率 (モル量の分率)である。
(2)蒸発が起こりはじめた状態において,ピストンの内面にはたらく圧力P を求めよ。 713x10 Pa
(3)蒸発が起こりはじめた状態における気体中のAのモル分率を求めよ。
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