一完了
つ・ぬ
接続 活用語の連用形に接続。
「つ」と「ぬ」の違い
意識的・意図的な動作・作用の完了
(他動詞)
①かぐや姫と(名を)つけつ。
無意識・自然な動作・作用の完了
(自動詞)
②苦しきこともやみぬ。
ぬ
識別チェック
ぬ
1連用形に接続
完了の助動詞「ぬ」の終止形
雨やみぬ。
参照
助動詞の整理 ・1・15・16・10・1識別
活用 基本形
適用形
未然形
終止形
連体形
已然形
命令形
活用の型
て
て
つる
つれ
てよ
下二段型
ぬ
な
に
ぬ
ぬる
ぬれ
ね
変型
意味
完了(タ
テシマッタ)
(連用形)
秋田、なよ竹のかぐや姫とつけつ。
(竹取物語・おひたち)
(連用形)
2未然形に接続
②この子を見れば、苦しきこともやみぬ。
(竹取物語・おひたち)
2確述(強意) (キット・・・・・・スル・テシマウ・タシカニ…ダ)
(連用形)
③国王の仰せ言を背かば、はや殺し給ひてよかし。
(竹取物語・帝の求婚)
(連用形)
(土佐日記・二月十六日)
(伊勢物語・九段)
(徒然草・二三六段)
ぼだい
④とまれかうまれ、とく破りてむ。
(連用形)
⑤はや舟に乗れ。日も暮れぬ。
(連用形)
⑥もの知りぬべき顔したる神官を呼びて、
(連用形)
⑦とく帰り給ひね。
3並列(タリ、 ...... タリ) ●中世以降の用法
(連用形)
(連用形) (連用形)
(連用形)
⑧組んづ組まれつ、討ちつ討たれつ。
(連用形) (連用形)
⑨泣きぬ笑ひぬぞし給ひける。
(枕草子・菩提といふ寺に)
(源平盛衰記・巻三)
(平家物語・藤戸)
打消の助動詞「ず」の連体形
●やまぬ雨。
1 秋田は、なよたけのかぐや姫と名をつけた。
②(翁は)この子を見ると、苦しい気持ちも治ま
った。
③(私が)国王のご命令に背いたなら、早く(私
を殺してしまいなさいな。
何はともあれ、(こんな書き物は)早く破って
しまおう。
⑤早く舟に乗れ。日も暮れてしまう。
⑥いかにもものを知っていそうな顔をした神官
を呼んで、
早くお帰りになってしまいなさい。
⑥組んだり組まれたり、討ったり討たれたり。
泣いたり笑ったりなさいました。