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十訓抄 44
D0MRJよう
十訓|
圏S
文法 敬語(種類·本動詞と補助動詞)
テーマ
読解 登場人物の考えを理解しよう
静= た州A
* NJ4Sリ
武正といふ舎人の”かなしくしける子の、わづらふことありて
葬香を求めけるに、よ
幽 H撃を埋めよ。
1武正の子どもが病気になった
障査という薬を探したが、探し
求めることができなかった。
武正が、侍従大納言の屋敷に参上
きを尋ねえざりければ、とかく思ひまはしけれど、「さるべき人も、心の底、さばかりにこそ」
その程度の薄い情なのだろう
とおしはかられて、色に出でざりけり。
したところ、奥ゆかしく上品な暮らし
m* DじゅうのだいなこR
思ひかねて、「
侍 従 大納言ばかりこそ、優の人におはすれ。さりとも」と思ひて、かし
ぶりであった
3武正は侍従大納言に、病気の子ど
5こに参りて、中門のかたにたたずみ、見入れたれば、ことのほかに古くからさびたる家の、寝
ものために徳香を探しているとい
う事情を話した
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かう
殿の隅、所々破れたるに、
空薫きの香、小心にくく薫りて、まことに。優なり。
4退出しようとした武正に対し、い
従大 吾は、薄い紙に包んだ
とばかりありて、扇 をうち鳴らして、 階 隠 の間にすすむ。「なにごとに来られたりけるぞ」
募香をくれた。
,侍従大納言の行為は、心にしみて上
品に思われたと、武正は語った。
と問ひ。給ひければ、「(しかしかのことの。侍り」など。聞こえけり。まづ世の中のものがたり
ャ
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などし給ひけるほどに、
『廉の破れより見ければ、白き衣、赤袴着給ひて、鳥帽子してぞ居給
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*1武正…下毛野武正。
ひたりける。
*2舎人…雑務や警護をする下級の従者。
* 癖香…ジャコウジカの分泌物を乾燥させて
出でむとしける時、紫の七重薄様に、薬づつみにおしつつみして、投げ出だされたりし、心に
作った粉末の香料。薬として用いられ
た。
しみて、優におぼえしと語り。侍りける。
*4侍従大納言…藤原成通。
*5空薫きの香…来客を迎えるために、どこか
6ねしうす
らともなく漂ってくるようにたいたお