111. <導体中の自由電子の運動〉
断面積 S, 長さLの導体がある。 この導体には,電気量 -e の自由
電子が単位体積当たり個含まれるものとして,次の問いに答えよ。
(1) 図のように, 導体の両端に電圧 V を加えた。
(a) 導体内に生じる電場の大きさはいくらか。 その向きは図のA,
B のいずれか。
(b) 自由電子が電場から受ける力の大きさはいくらか。 その向きは
図のA,B のいずれか。
(2) 自由電子は電場から力を受けるが, 導体中の陽イオンからの抵抗力を受け、この2つのカ
がつりあって,自由電子は一定の速さで移動するとみなせる。 この抵抗力の大きさが自由
電子の速さに比例すると考え,その比例定数をんとする。
標準問題
(c) 自由電子の速さはいくらか。
(d)導体の断面を単位時間に通過する電子の数はいくらか。
(e) 導体を流れる電流の大きさはいくらか。
(f) オームの法則と (e) の結果を比較すると, 導体の抵抗はいくらになるか。
(3) 導体の両端に加えた電圧により生じた電場は、抵抗力に逆らって自由電子を移動させる
仕事をする。 この仕事は,導体から発生するジュール熱と等しくなる。
(g) 電場が1個の自由電子に単位時間にする仕事はいくらか。
(h) 導体から単位時間に発生するジュール熱はいくらか。
[17 福岡大 〕