はいしゅ
B 被子植物の花では、おしべの葯の中で花粉母細胞から花粉が,めしべの胚珠の
中で胚のう母細胞から胚のうが,それぞれ減数分裂を経てつくられる。その後.
重複受精を経て胚珠の中で胚と胚乳がつくられ、最終的に種子がつくられる。こ
の一連の形成過程ではたらく遺伝子に変異が生じると、 生殖細胞や種子が正常に
つくられない場合がある。
アブラナ科植物の一種において、遺伝子Yと遺伝子Zは、配偶子や胚の形成
過程ではたらく。 遺伝子Yが変異した劣性の対立遺伝子yをヘテロ接合にもつ
遺伝子型 YyZZの個体, 遺伝子Zが変異した劣性の対立遺伝子をヘテロ接合
にもつ遺伝子型 YYZzの個体および野生型個体 YYZZの三つを用いて実験3.
実験を行った。
Yg
実験3 遺伝子型 YyZZ, 遺伝子型 YY Zz および野生型個体 YYZZ のそれぞれの
受粉前の個体の約から花粉を取り出し, 花粉の受精能力が正常であるかどうか
を調査した。 野生型個体 YYZZ と遺伝子型 YYZz では、 全ての花粉が正常で
あった。 遺伝子型YyZZでは、半数の花粉のみが正常,残りの半数の花粉は異
常であった。
Y
実験4 遺伝子型YyZZ, 遺伝子型 YYZz および野生型固体 YYZZのそれぞれを独
自家受粉させ、その後、受粉前に形成された胚珠数に対する正常な種子の数の
割合を調査した。 その結果, 遺伝子型YyZZと野生型個体 YYZZでは正常な
種子の割合が100% であったが, 遺伝子型 YYZでは受粉後に一部の胚珠が
致死となり、一定の割合で正常な種子が得られなかった。