に放射線源Sがおさめてある。穴から距離Lのところに,穴の延長線
放射線を吸収する鉛のブロックに細長い水平な穴があけてあり,奥
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電磁気
52 電磁場中の粒子·原子
に垂直に写真乾板がおいてある。鈴プロックと乾板の間の空間は み
さEの電場や磁東密度Bの磁場をかけることができる。電場と磁遇は
一様で, 鉛直上向きであり, 装置は真空中にある。乾板上で,穴の杯
長線上の点を原点とし, 鉛直方向にy軸を, 水平方向にx軸をとる。
(1) 電場のみをかける場合, Sから放出された, 質量m, 電荷q, 速
さひの粒子は,乾板上のどの点に衝突するか。 x, y 座標を答えよ。
(2) 磁場のみをかける場合, (1)の粒子は, 乾板上のどの点に衝突する
か。x, y 座標を答えよ。磁場は弱いので磁場による変位はLに比
べて十分小さいとして近似せよ(以下の問ではこの答を用いよ)。
(3) Sからはいろいろな種類の粒子がいろいろな速さで出ているとし
て, 一定の電場と磁場を共にかける場合, 乾板上で原点を通りy軸
を軸とする一つの放物線上に並ぶ粒子に共通な物理量は何か。 m.
9, v, またはその組み合わせで答えよ。
(4) Sからは, エネルギー Kのα線, エネルギーがK/4からKまで
連続的に分布しているβ線,エネルギー Kのy線が出ているもの
とする。次の2つの場合について, 乾板上に現れる黒点の概略を,
例にならって適当なスケールの目盛とともに図示せよ。陽子, 中性
子の質量は電子の質量の 1800倍とする。
(ア) 電場のみをかける場合
(イ) 磁場のみをかける場合
鉛のプロック
E, B
(例)
4 /
5F
3
2
Y
放射線源S
0|12 4
L
(名古屋市大)