基本例題21 弾性力による運動
なめらかな水平面ABと曲面 BC が続いてい
る。 Aにばね定数 9.8N/m のばねをつけ, その他
端に質量 0.010kgの小球を置き, 0.020m縮めて
はなす。重力加速度の大きさを 9.8m/s2 とする。
(1) 小球は,ばねが自然の長さのときにばねからはなれる。その後,小球は水平面
AB から何mの高さまで上がるか。
A
指針 垂直抗力は常に移動の向きと垂直で
あり仕事をしない。 小球は弾性力と重力のみから
仕事をされ, その力学的エネルギーは保存される。
(1) では, ばねを縮めたときの点と曲面上の最高点
(2) では, ばねを縮めたときの点と点Cとで、それ
ぞれ力学的エネルギー保存の法則の式を立てる。
解説 (1) 重力による位置エネルギーの
高さの基準を水平面ABとすると, ばねを縮め
たときの点で,小球の力学的エネルギーは,弾
性力による位置エネルギーのみである。 曲面
BC上の最高点で, 速さは0であり,力学的エネ
→基本問題 156, 164
C,
20000
B
(2) 水平面 AB からCまでの高さは0.40mである。 ばねを0.10m縮めてはなすと, 小
球はCから飛び出した。 このときの小球の速さはいくらか。
0.40m
ルギーは重力による位置エネルギーのみである
最高点の高さをん〔m〕 とすると,
1/12 ×9.8×0.020²=0.010×9.8×ん
h=2.0×10-²m
飛び出
(2)
飛び出す速さをv[m/s] とすると、点Cにお
いて, 小球の力学的エネルギーは, 運動エネル
ギーと重力による位置エネルギーの和であり,
1 ×9.8×0.10²=1/123×0.010×v2
2
+0.010×9.8×0.40
v=1.96=1.42 v=1.4m/sh