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8 数学的帰納法 (II)
nが自然数のとき, 次の各式が成立することを数学的帰納法を
伺いて証明せよ。
) 1²+2²+ ··· +n² = — —½n(n+1)(2n+1)………………….①℗
1+
1
1
3
1
+ ・+・・・+
n
2n
n+1
(2) i) n=1のとき
左辺 = 1, 右辺 = 2.1
1+1
-=1 となり, n=1のとき②は成立する.
ii) n=k のとき, ② が成立すると仮定すると
1+
2
++
1
1
2k
+・・・+
M
......②'
kk+1
eɛ1
②' の両辺に
1
を加えると
k+1
左辺を証明したい式
2
左辺 =1+1/+1/3+..+/+/ath
にする
+・・・+
kk+1
2k
1
2k+1
右辺 =
+
k+1 k+1
k+1
2(k+1)
k
k+1
k+2
->0
(k+1)(k+2)
<ここがポイント
1
1+ ・+・・・+
1 2k+12(k+1)
2
k+1 k+1
k+2
すなわち,
1+1/2
1 2(k+1)
+・・・+
k+1 k+2
手順は 37 と同じですが,n=kのときの式から,n=k+1のとき
の式を作り上げるときに,どんな作業をすればよいのかが問題に
違うので,問題に応じてどんな作業をするかを考えなければなりません。
解答
i) n=1のとき
左辺=1,右辺 = 1/2・1・2・3=1
よって, n=1のとき, ① は成立する.
) n=kのとき
12+2+... +k^= = k(k+1)(2k+1).....
ここで,
2k+1
が成立すると仮定する.
①の両辺に(k+1)2 を加えて
左辺 =12+22+..+k²+(k+1)2
右辺 = 1/2k(k+1)(2k+1)+(k+1)2
◆左辺に,
12+22+...
+k²+(k+1)2
を作ることを考える
-1/2 (k+1){(2k+k)+6(k+1)}
=-
=1/2 (k+1)(x+2)(2k+3)
これは,①の右辺に n=k+1 を代入したものである.
よって, ① は n=k+1 でも成立する.
ゴ), ii)より, ① はすべての自然数nについて成立する.
これは, ② に n=k+1 を代入したものである.
よって, n=k+1 でも②は成立する.
i), ii)より, すべての自然数nについて ② は成立する.
ポイント
数学的帰納法を使って証明するとき, n=k のときを
仮定したら, n=k+1 のときを計算用紙に書いてお
2つの式の違いを見比べながらこれから行うべき
作業を決める
演習問題 138
nが自然数のとき, 次の各式が成立することを数学的帰納法を用
いて証明せよ.
1
+・・・+
1-2 + 2-3++ (n+1)+1
(1)
1 1
(2)
+
+
22 + 32
+
+....
1
≦2-
n