24. 芳香族化合物 281
489.芳香族化合物の推定量化合物 A〜Gは,分子式が CaHioOであり,エーテル結合お
とびベンゼン環以外に環状構造をもたない一置換
ベンゼン誘導体(図1) である。 次のI~VIの文章
を読み, A~Gの構造式を記せ。 ただし,立体異
性体は区別しなくてよい。 また, エノール構造 (図
2)は不安定であるので含まれない。
-X
>c=c
OH
図1 一置換ベン
ゼン誘導体
図2 エノール構造
I Aは不斉炭素原子を1つもち,臭素と付加反応をする。また,ナトリウムと反応し
て気体を発生する。
Ⅱ 白金を触媒として, 1分子のAに水素1分子を付加させたのちに酸化すると,Bが
得られる。
HOHOHO HOT HO HOHOH
(HO)
IICにヨウ素と水酸化ナトリウムを反応させると, 黄色沈殿を生じる。
ⅣDでは側鎖-Xにおける炭素原子の結合に枝分かれがない。Dは臭素と付加反応を
する。 また. ナトリウムと反応して気体を発生する。 Dに白金を触媒として水素を付
加させて得られる化合物を酸化すると, Eが得られる。 Eはフェーリング液と反応し
て赤色沈殿を生じる。
HO-HO HO HO
HO
VFは臭素と付加反応をする。 また, ナトリウムと反応して気体を発生する。Fに白
金を触媒として水素を付加させたのちに酸化すると, Gが得られる。
VGは不斉炭素原子を1つもち, アンモニア性硝酸銀水溶液を還元する。(肩)
(16 昭和薬科大改)