基本例題32 電車の中の単振り子
基本問題 225,227
長さの糸の一端に質量mのおもりをつけて,これを電車の天井につるして単振り子
とする。重力加速度の大きさをgとして,次の各問に答えよ。
20
RIC
(1) 電車が水平方向に等速度で走行している状態で, おもりを電車に対して静止させ
AUNTOU
たとき, 糸はどの方向になるか。
(2)(1)の状態で,単振り子を小さく振らせたときの周期はいくらか。コも向や自分
(3)次に、図のように, 電車が水平方向に大きさαの
一定の加速度で走行しているとする。 おもりが単振
動の中心にあるときの,糸と鉛直方向とのなす角を
0 とすると, tan0はいくらか。
SL
(4) (3) での単振り子の周期を, l, g, a を用いて表せ。
解説 (1) おもりに慣性力ははたらかな
いので、糸は鉛直方向となる。
99
(1) (2) 電車は等速直線運動をして
指針
おり, おもりに慣性力ははたらかない。 したが
って, 単振り子の運動は、電車が静止している
場合の状況下のものと同じである。
(3) (4) 電車は等加速度直線運動をしており, 電
車内から見ると, おもりには糸の張力 S,重力
mg, 慣性力 maがはた
らく。 これらのつりあう
位置が,単振動の中心と
なる。 重力と慣性力の合
力は, 鉛直方向から 0傾
いた方向になり見かけ
の重力mg′ がその方向
にはたらくとみなせる。
mg' mg
ma
S.
a
B.1A (1)
10:
(2)
⇒
7
(2) 単振り子の周期Tは, T=2^
g
(3) 糸の張力 S, 重力 mg, 慣性力maの3力が
つりあう位置が単振動の中心となる。
ma
tane=
mg g
(4) 見かけの重力加速度の大きさ g' は,
a
0
(E)
求める周期をTとする。 T' は, (2) の T の式
C
でg を g′に置き換えて求められる。
Links
T
1
T'=2π^ = 2π
√g²+ a²
JELD_g'=√g²+ a²