発展例題16 緩衝液
0.10mol/Lの酢酸水溶液10.0mLに0.10mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液5.0mLを
加えて, 緩衝液をつくった。 この溶液のpH を小数第2位まで求めよ。 ただし、酢酸の
1000円
電離定数を Ka=2.7×10mol/L, logio2.7=0.43 とする。
[H+]=
考え方
(15.0/1000) L
緩衝液中でも、酢酸の電離平衡
が成り立つ。 混合水溶液中の酢
酸分子と酢酸イオンの濃度を求
め、電離平衡の量的関係を調べ
ればよい。 このとき, 酢酸イオ
ンのモル濃度は,中和で生じた
ものと酢酸の電離で生じたもの
また, 生じたCH3COONa のモル濃度は,
5.0
0.10×
mol
1000
=0.0333mol/L
(15.0/1000) L
との合計になる。これらの濃度 混合溶液中の [H+] を x [mol/L]とすると,
を次式へ代入して水素イオン濃
たとCH COOH
H+ + CH3COO
度を求め, pHを算出する。
[H+][CH3COO-]
Ka=
[CH3COOH]
[CH3COOH]
[CH3COO-1
1
ALARBIE, ALT
XK₂ 2
a
解答
残った CH3COOH のモル濃度は,
5.0
0.10 x
mol-0.10×
1000
10.0
1000
IT
8. 化学平衡と平衡移動 83
[+1
-
はじめ 0.0333
0.0333
[mol/L]
平衡時 0.0333-x
0.0333+x [mol/L]
xの値は小さいので, 0.0333-x=0.0333, 0.0333+x=
0.0333 とみなすと ②式から [H+]=K となるため,
x
mol
問題146
-=0.0333 mol/L
第Ⅱ章
物質の変化と平衡