3次曲線と接線
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点(1,0) を通って, 曲線 y=x²+ax2+bx に異なる3本の接線をひくこ
とができるような, a, b の条件を求め, 点 (a, b) の存在する領域を図示せよ。
精講
曲線 y=f(x)の接線の方程式は,
接点 (t, f(t)) により決まります.
このときの接線の方程式は
y=f'(t)(x-t)+f(t)
であり,これが点(a, b) を通ることから,t の方
b=f'(t)(a-t)+f(t) .....(*)
程式
を得ることができます.この方程式をみたす t を
求めれば,その点における接線が1本ひけること
になります。すると, 3次関数のグラフでは接点
が異なれば接線も異なるので,
接線の本数=接点の個数
=方程式 (*)の実数解の個数
ということになります.
y=x^3+ax²+bx
y'=3x²+2ax+6
曲線上の点(t,t+at2+ bt) における接線の方程
式は
解答
y=(3t²+2at+b)(x−t)+t³+at² + bt
y=(3t2+2at+b)x-2t-at2
これが点 (10) を通るのは
0=-2t+(3-a)t2+2at+b
のときである.
f(t)=2t³—(3—a)t²—2at-b
とおく. 3次関数のグラフでは接点が異なれば接線
も異なるので
点 (10) を通る接線が3本ひける
⇒f(t)=0 が異なる3つの実数解をもつ
解法のプロセス
接線の方程式
y=f'(t)(x-t)+f(t)
↓点(1,0)を通る
0=f'(t)(1-t)+f(t)
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方程式(*)が異なる3つの実数
解をもつ
接線が3本存在する
Ak
y=f(t)₁