問題Ⅰ
①植物は土壌中から無機窒素化合物を吸収し、それをもとにアミノ酸などの様々な有機窒素
化合物をつくる。 土壌中に含まれる無機窒素化合物が乏しい場合、ほとんどの植物は良く生育
できないが, マメ科植物は例外である。 マメ科植物は根粒をつくり,その内部で根粒菌が②室
素固定により NH*をつくりそれを植物に与える。 植物はその代わりに ③ 光合成産物を根粒菌
に与え、互いに利益を得ている。
問1 下線部①について,次の文中の空欄に適語を入れよ。
〈文〉 植物は根から吸収した ( 1 ) を(2)に(3),(2)をグルタミン酸と結
合させることで( 4 )を合成する。
問2 下線部②について, 単独で窒素固定をできる従属栄養の好気性細菌を1つ答えよ。
問3 マメ科植物は根粒の数を調節する仕組みを備えており, 植物体の地下部と地上部の間で
の物質のやり取りが関わる。まず、根粒が形成されたことを伝える物質が地下部で合成さ
れ,地上部へ運ばれると,地上部から地下部へ別の物質が送られ根粒数が増えすぎないよ
うに調節される。 遺伝子 A,B の機能が失われた突然変異株 a b では,ともに過剰に根
粒がつくられる。 野生株や突然変異株 a b の地上部と地下部を様々な組み合わせで接ぎ
木して根粒菌とともに栽培してできた根粒数を調べた。 根粒数が野生株と同程度であれ
ば+,それよりも多ければ + + と表記した。 表の結果より, 遺伝子AとBが地上部と地
下部のどちらではたらき 根粒数をどのように制御していると考えられるかを,解答欄の
枠の範囲内で説明せよ。
接ぎ木法で作成した植物が作る根粒数の測定結果
実験名
1
2
3
4
5
6
地上部
野生株 変異株 a 野生株 変異株 b 変異株 変異株 b
地下部
根粒数
変異株 a
+
野生株 変異株 b 野生株 変異株 b 変異株 a
+ +
+ +
+
++
+
Tx Le
問4 下線部③について, 光合成と化学合成の違いについて、 解答欄の枠の範囲内で説明せよ。
( 2012 立教大+2011 茨城大)