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第10問 次の問いに答えよ。
真核生物の体細胞では、細胞周期 (下図) のサイクルが1回転するごとに細胞数が倍化して増殖する。 細胞分
裂が終了してから次の分裂が始まるまでの間の時期を間期という。 間期のある時期にDNAの複製が起こり、
DNA量が2倍になる。 そして, 分裂期に母細胞から2つの娘細胞にDNAが均等に分配される。 細胞質分裂が完了
すると細胞1個あたりのDNA量も半減し、 娘細胞のDNA量はDNAの複製が起こる前の細胞と同じになる。
細胞
図 1
11/0/4/
エ
分裂期
問1 図1のa~cおよびア~エの時期の名称を答えよ。
問2 DNAの複製が起こる時期は, 図1中のa~cのどの時期か。
問3 タロウとハナコは, 細胞周期におけるG期, S期, G2期, M期のそれ
ぞれに要する時間を知るために実験を行った。 タマネギの根端分裂
組織から細胞を5000個とって固定し, 細胞当たりのDNA量を測定した
ところ、図2のようになった。 次の会話文中の [ア][イ]に
入る語の組合せとして最も適当なものを, 表の ① ~ ⑥ のうちから一
つ選び番号で答えよ。
ア
(1 G 期 S
② G₁
3 S期 G, 期 4 S期
⑤ G2期 G, 期 6 G2期
イ
ア
1
図2
イ
G2期
G2期
S期
細胞数(個)
⑦ 12分 ⑧ 20分 ⑨ 50分 ⑩ 96分
12 180 1⑩3 300分 ⑩4320分 ⑩5 384分
会話文
タロウ:グラフ (図2) を見ると, 細胞当たりのDNA量の相対値が2と4の細胞数が特に多いことがわかる
ね。
ハナコ : 細胞周期における, 細胞当たりのDNA量を考えると, 相対値が2となるのは, [ア]の細胞
ゃないかな。
タロウ: そうだね。 では, 細胞当たりのDNA量の相対値が4である細胞は, 相対値が2である細胞の2倍の
量のDNAをもつことになるから, [イ]の細胞かな。
ハナコ : ちょっとまって。 M期の細胞も考えられるよ。 これでは[イ] とM期の細胞を見分けることが
できないね。
タロウ: 本当だ。 では, (a) 実験で用いた細胞を光学顕微鏡で観察して, M期の細胞がどのくらいの割合
で存在するのか確認してみよう。
2000
1600
1200-
① 120分
⑩6 420分
800
400-
問4 会話文中の下線部 (a) について, 細胞を酢酸カーミン溶液で染色し, 観察したところ, M期の細胞が
全体の20%を占めていた。 M期の細胞は何個か。
0
2
4
細胞当たりのDNA量 (相対値)
問5 細胞数が2倍になるのに要する時間は25時間であった。 各期の細胞数の割合とその期に要する時間が比
例するとした場合, M期に要する時間として最も適当なものを、次の ⑦ ~ ⑩6 のうちから一つ選び番号で答
えよ。
問6 問3~5で[イ] に要する時間として最も適当なものを, 問5 0⑦~⑩のうちから一つ選び番号
で答えよ。
問7 問3~5で、 図1のbにあたる時期に要する時間として最も適当なものを、 問5の⑦~⑩のうちか
ら一つ選び番号で答えよ。