-
137
F
基本問題
20
敬語表現
八王〇母
(「祇王」の会話文中にあり「」
① 次の①~を読んで、後の問いに答えなさい。
1
〔母君ハ命婦ニ〕「命長さの、いとつらう思ひ給へ知
自然と思い知ら
「長生きが、
みやうぶ
おんねこ
1 上にさぶらふ御猫は、かうぶりにて、命婦のおとど
爵位をいただいて命婦のおとど
主上に
らるるに、松の思はむことだにはづかしう思ひ給へ
れ
ので、古松からまだ生きているのかと思われるのだけでも
ももしき
(枕草子・九)
とて、いみじうをかしければ、
愛らしいので、
といって、
のぶかた
から、宮中に往来し
はべれば、百敷に行きかひはべらむことは、まして
ようなことは、
うど
ほ
ごと
はばか
② 〔宣方が作者」「すべて、もの聞こえじ。万人と頼
「全く
味方として
みきこゆれば、人の言ひふるしたるさまにとりなし
世間の人が言い古している通りに(あなたは)解
何も
いと憚り多くなむ、かしこき仰せ言を、たびたびう
気がねが多くて、帝の)もったいないお言葉を、
けたまはりながら、みづからは、えなむ思ひ給へ立
(参内を)
(源氏物語・桐壺)
給ふなめり。」など、
釈なさるようだ。」などと、
(枕草子・一六二)
つまじき。」
5
おほみ き
かみ
8
3 親王に馬の頭、大御酒まゐる
惟喬の親王に お酒を
これみつたづ
(伊勢物語・八二)
「世間の
おんくだもの
(源氏を)
8
(5) (4)
④ 惟光訪ねきこえて、御果物などまゐらす。 (P)
うちのわたらせ給ふを、見たてまつらせ給ふらむ
主上が通過なさるのを、 拝観なさっているような(女院の
ここち
⑨ 〔下人の作者ニ〕「しかじかの宮のおはします頃に
御心地、思ひやりまゐらするは、飛び立ちぬべくこ
お気持ちを、(私が)推察
(じっとしていられず) 飛び
「何とかの
ぶつじ
そおぼえしか。
(枕草子・一二八)
て、御仏事など候ふにや。」といふ。
(徒然草・四四)
立ってしまいそうに思われた。
のでしょうか。」
みかうし
ても、
〔翁ハ姫ニ〕「天下のことは、とありとも、かかりと
さは
御命の危ふさこそ、大きなる障りなれば、なほ
大きな 問題であるので、
2
仕うまつるまじきことを、参りて申さむ。」(竹取物語)
参内して(帝に)
ああであっても、こうであっ
⑥ 雪のいと高う降りたるを、例ならず御格子ま
高く降り積もっているのに、いつになく
びつ
て、炭櫃に火おこして、物語などして集まりさぶら
(中宮のお側で)
時に、「清少納言よ、
かうろほ
ふに、「少納言よ、香炉峰の雪いかならん。」と仰せら
と(中宮が)
るれば、御格子あげさせて、御簾を高くあげたれば、
あげたところ、
実はせ給ふ。
(私が)
(枕草子・二九九)
問傍線部①~2を、尊敬語・謙譲語・丁寧語に分類
して、それぞれ番号で答えなさい。
問二傍線部①~2を、本動詞・補助動詞に分類して、
それぞれ番号で答えなさい。
問三傍線部①~24は、それぞれだれからだれに対して
敬意を示したものか。答えなさい。
問四 二重傍線部A・Bを、主語を明確にして現代語訳
しなさい。
敬語 【謙譲語と丁寧語】 侍り候ふさぶらふ /基本問題2