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C 確率変数の分散と標準偏差
目標 分散と標準偏差が求められるようになろう。 (p.637
練習 8 10
同じ期待値をもつ確率変数であっても,その分布は同じとは限らない。
値が期待値の近くに集中している分布もあるし、 値が期待値から遠く離
れて散らばっている分布も考えられる。
ここでは,確率変数Xのとる値について, 期待値からの散らばりの
15
度合いを表す量を考える。 数学Ⅰでは, データの散らばりの度合いを表 15
す量として分散を考えたが,確率分布でも分散を考えよう。
Xの確率分布が右の表で与えられ,
その期待値が mであるとする。 この
X
X1 X2
PPP2
......
Xnt
Pn
1
20
20
20
20
とき,Xの各値ととのへだたりの程度を表す量として
(x₁-m)² (xz-m)², (x3-m)², …, (xn−m)²
が考えられ,(x-m)はこれらの値をとる確率変数である。
確率変数 (x-m)の期待値E((X-m))を,確率変数Xの分散
*
といい, V(X)で表す。
*分散を意味する英語は, variance である。