A
酸性水溶液中における過酸化水素 H2O2 とヨウ化物イオンIとの反応は,次の式 (1) で表される。
・・・・・・(1)
H2O2 + 2H+ + 2I- → 2H2O + I2
←
この反応は定量的に進行するので,たとえば過酸化水素水溶液の濃度決定に用いることができるが,
終点が検出しにくいので、次の式 (2) の反応と組み合わせて,以下のような手順で実験を行うことが多い。
.(2)
I2 + 2S2O32- 2I + S4062-
....
まず,コニカルビーカーに濃度未知の過酸化水素水溶液 V1 mLをとり,十分量の硫酸酸性ヨウ化カ
リウム水溶液を加えると, 式 (1) の反応によって I, が生じる。 次に, ビュレットに入れたチオ硫酸ナト
リウム水溶液をコニカルビーカー内に滴下していくと,式(2)の反応によって 12 が消費されていくが、
その全てが消費された点を滴定の終点とする。 なお、滴定の終点は指示薬としてデンプン水溶液を用
いることで検出できるにはたらく録に
(3) この一連の操作において,コニカルビーカー内のI-の物質量は実験開始時点に戻っていることにな
るので,式 (1) と式 (2) から I と I2を消去してまとめた次の式:
ア
・(3)
を用いて計算することができる。たとえば, 滴定に用いたチオ硫酸ナトリウム水溶液の濃度が Cmol/L,
終点までの滴下量が V2 mLであれば, 実験に用いた過酸化水素水溶液のモル濃度は イ
される。
|mol/Lと表
問1
下線部①について, 終点の検出法を30字以内で説明せよ。
問2 空欄 ア
•
イに適切な反応式または文字式を入れよ。
F