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カ学
VI 運動量
Eトク 等質量の弾性衝突では,速度が入れ替わる。
77の答えが出たら, M=mとしてみると分
かる。たとえば,Qがはじめ静止していると。
衝突してきたPが止まり,Qがりで動き出
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解(1) Pがばねを押し縮めると同時に,Qは
止まった
u
ばねに押されて動き出す。ばねが最も縮
んだときとは,Qから見て接近してくる
Pが一瞬静止したときでもある。
つまり,相対速度が0となるときだ。し
たがって,このときQの速度も いである。
Omの
相対速度0
すことになる。
Qから見た
Pの運動
A
78* なめらかな床上に,質量 Mの板が,ばね定数k
のばねで結ばれて置かれている。質量m(<M/2)
の物体が速さで板に当たるとき,ばねの縮みの
最大値はいくらか。衝突は瞬間的とする。
(1) e=0 (2) e=号の場合について求めよ。
P.Qの速度は同じ
M.
運動量保存則より mus=mu+Mu
m
ひ=
m+M
m
U。
O→
00000
トク 2物体が動いているとき, “最も……"は相対速度に着目
保存則の威力
(2) 力学的エネルギー保存則より
りっきゃく
mM
= VR(m+M)
力学的エネルギー保存則,運動量保存則とも運動方程式に立脚している。
しかし,保存則は運動方程式を超えた力カを秘めている。たとえば,滑らかな
曲面をすべり降りたときの物体の速さや, 衝突の問題では運動方程式を用い
ても事実上解けない。ただ,保存則には適用条件があることは常に意識して
Sよっと一言 ここでQ上の人に保存則まで用いさせてはいけない。保存則や
運動方程式は静止系(あるいは慣性系)で用いるべきもの。
ただし,次章で扱う慣性力の効果まで考慮すれば加速度系で用い
ることもできる。
おかねばならない。
摩擦,抵抗なし(保存力以外の力の仕事=0) → カ学的工ネルギー保存則
衝突·分裂(物体系について外カ=0)
(3) Qの速度をUとすると
運動量保存則より
mvo=mu+ MU …0
→運動量保存則
ばねは自然長に戻っているから,力学的エネルギー保存則より
力学的エネルギー保存則は仕事を,運動量保存則は力を条件にしていると
いう違いがある。両者はまったく独立な法則であるが,両立することもあり,
連立的に解くタイプは概して難問となる。が,パターンを心得ていれば,取
扱いはむしろ一本調子だ。猛犬を手なずけて忠犬としてしまおう。
mーmM
…2
mus
Uを消去して整理すると
(m+M)u*-2mvsu +(m-M)v=0
2次方程式の解の公式より
m土M
m+M
u=。とすると, ①よりU=0 となって不適(ばねに押されたQは右へ動
いているはず)
EX 滑らかな水平面上に質量Mの球Qがばね定
数kのばねを付けられた状態で置かれている。
左から質量mの球Pが速度。で進んできた。
(1) ばねが最も縮んだときのPの速度ひを求めよ。
(2)ばねの縮みの最大値!を求めよ。
(3) やがてPはばねから離れた。Pの速度uを求めよ。
m-M」
テ=n
m+M%
Vo
m
High (3)はP, Qがばねを介して級やかな衝突をした後と見てもよい。エネル
ギーを失わない弾性衝突だから,e=1の式 u-U=ー(to-0) を②の
代わりに用いるとずっと速く解ける。