発展例題14
重ねた物体との衝突
図のように、水平でなめらかな床の上に,質量
2mの物体Aが置かれ, その上に質量mの物体Bが
置かれている。Aと床の間には摩擦がなく, AとB
C
TELL LEXICO
の間には摩擦があるとする。 物体Aの左側から,質
小屋 12
量mの物体Cを速さv で衝突させると, 衝突は瞬間的におこり, 最初, 物体Bは動かな
かったが,やがてBはAの上にのったまま,Aと同じ速度で運動するようになった。A
とCの間の反発係数をeとし, 右向きを正とする。 衝突直後のAとCの速度をそれぞれ
求めよ。 また, 一体となったときのAとBの速度を求めよ。
指針 衝突は瞬間的におこるので, 衝突直
後では、AとBの間でおよぼしあう摩擦力による
力積は0とみなせ, Bの速度は0である。 したが
って,衝突前と衝突直後で, AとCの運動量の和
は保存される。 その後, B は動き出すが, 衝突直
後とそのときのA,Bの運動量の和は保存される。
解説 衝突直後のCの速度を vc, Aの速度
HKS
をAとする (図)。 このとき, AがBから受ける
このとき、1
小
C
Vc
B
A
発展例題15 斜めの空
VA
4120
m
反発係数の式は,
Vo
平水2m-
1+e
3
7. 運動量の保存 93
力積は0とみなせる。 したがって, 運動量保存の
法則から,右向きが正なので,
mv=mvc+2mvA
_ __ 1+e
VA
=
e=-
発展問題 195, 196
A
B m
VAVC
0-vo
2式から,
また,一体となったときのAとBの速度をVAB と
する。衝突直後とそのときとで、AとBの運動量
の和は保存されるので
2mvs+0=(2m+m)VAB
Vo
3
-vo+0=3mUAB
1-2e
3
Vc=
2m
AB=
Vo
2(1+e)
9
Vo
第Ⅱ章力学Ⅱ
A