例題 61
レンズ ②
われわれの周囲には, めがねをか
けた人が多い。 いまわれわれの目は
図に示したように,薄いレンズAと
その軸(光軸)上の光によく感ずる
点Bをふくむ網膜とからなり,像が
網膜上につくられるとき物体を見る
ことができると考えよう。 正常な目
ではレンズAの無調節状態 (疲労の
最も少い状態)で遠方が明りょうに見え、近くを見るには筋肉MがA
の焦点距離fを変化させる。 正常な目ではf^>L(AB間の距離)となる
ことはない。めがねを用いずに明りょうに見える最も遠い点, 最も近
い点をそれぞれ遠点,近点と呼ぶ。
以下, 目の位置とはAの位置を指し, A以外の光の進路中の物質の
屈折率は空気のそれと同じとする。 用いるめがねはいずれも薄い1枚
のレンズとしAの前方2.0cmにその軸をAの軸と一致させてかけるも
のとする。レンズの種類については凸レンズ, 凹レンズのどちらかを
記せ。
(1) めがねを用いずに遠方が明りょうに見え、かつ近点が目から8.0cm
この人の目ではレンズAの焦点距離fAはどれだけ変化するか。fの最
大値と最小値を求めよ。 ただしL=2.0cm とする。
(2) JAの調節範囲は (1) と同じであるが, L=1.8cmである人がAの無調
節状態で遠方を明りょうに見るにはどのようなめがねが必要か。 レ
ンズの種類と焦点距離を求めよ。
(3) 遠点が目から150cmの近視眼の人 (L=2.0cm とする)が、遠方を
明りょうに見るのに必要なめがねのレンズの種類と焦点距離を求
めよ。
(4) 近点が目から38cmの遠視眼の人 (L=2.0cm とする)が,目から
20cmより遠い位置の物体を明りょうに見るのに必要なめがねのレン
[北海道大・改〕
ズの種類と焦点距離を求めよ。
の位置
めの
2.0cm
M
A
目
の位
位置
B