-
6
第I部 現代社会の諸課題
教科書:p.12~13
3
地球環境問題に関する国際的な取り組み
Step 1 確認問題
【環境問題と国際会議】
国連人間環境会議
1972年,スウェーデンのス
トックホルムで開催。「かけが
えのない地球」をキャッチフ
レーズとした。環境問題につい
て初めての大規模な国際会議。
この会議で採択された「人間環
境宣言」および 「環境国際行動
計画」を実行するために, ケニ
アのナイロビに本部をおく国連
環境計画(UNEP) が同年発足
した(数o.187)。
○ 地球規模で広がる環境問題に対する国際的取り組み
での
採択
1972年:0
…自然との協調をはかり, 人間環境の保全と改善をめざして努力
野生生物の保護や有害物質の排出規制など26項目が示される
1992年:の
…地球温暖化や酸性雨などの地球環境問題は人類共通の課題
…将来の世代が求めるものを満たしつつ, 現在の世代の求めるもの
も満たしていこうとする「④
下,環境と開発の両立についても議論
」の理念の
「持続可能な開発」
1987年にノルウェーのブルン
トラント首相(当時)により公
表された概念で, 「将来の世代
の欲求を満たしつつ, 現在の世
代の欲求も満足させるような開
発」のこととされている。環境
と開発をたがいに反するもので
はなく共存しうるものとしてと
らえている。
【気候変動をめぐる条約)
1) 地球温暖化対策の難しさ
- ある国が
の排出を抑えたとしても,ほか
活動を優先し,より多くの量を排出すれば,
量は増加してしまう
の国が6
地球全体での
…国際的に共同で取り組むべき課題であると同時に, 各国の複雑な
国益が対立する原因にも
2) 気候変動をめぐる条約
日本の京都議定書削減目標
日本は, 2008~12年(第一約
東期間)の5年平均で, 京都議
定書が定める削減目標 「1990年
比マイナス6%」 を達成した。
しかし,この達成は,京都メカ
ニズムや森林吸収源などの活用
によるもので、この期間も温室
効果ガスの排出量自体は1.6%
増加している。なお発展途上国
に削減義務がないことなどを理
由に,日本は2013~20年(第二
約束期間)の削減義務を回避し
- 1992年:③
での
採択
の排出量を削減するべきことで合意
採択
…8
- 1997年:地球温暖化防止京都会議で®
の目的を実現するための取り決め
についてのみ各国の
排出量の削減目標を具体的に定める
…の
→2005年に発効し,
8
→他国の削減量を購入,自国の削減量に含める®
や,他国で協力した削減量の一部を自国の削減量として含める
の
など
ている。
の活用も認めている
パリ協定
京都議定書以降の新たな地球
温暖化対策の国際的枠組みであ
る。温室効果ガスの排出削減目
標の達成義務化は見送られた
が、すべての国が参加する初め
ての国際的枠組みとなった。な
お,日本は2030年度までに13年
度比で26%削減するという目標
を掲げている。
→削減目標が課せられなかった中国やインドなどの発展途上国で
二酸化炭素排出量が急増していること, 発効時点で最大の排出
国であった®
が離脱するなどの課題
- 2015年: COP21で「®
採択
先進国発展途上国問わずすべての国が参加, 長期目標として産
業革命前からの世界の気温上昇を2℃以内に抑制,各国に自主的
な削減目標を5年ごとに提出·更新していくことを義務づける