問九 「国破山河在 城春草木深」というこの詩の第一、二句はとても有名な句であり「奥の細道」
にも同じような記述がある。 次の文章を読み、問いに答えよ。
三代の栄耀一睡のうちにして、大門の跡は一里こなたにあり。秀衡が跡は田野になりて、金鶏山のみ
形を残す。まづ高館に登れば、北上川、南部より流るる大河なり。衣川は和泉が城を巡りて、高館の下
にて大河に落ち入る。泰衡らが旧跡は、衣が関を隔てて南部口をさし固め、えぞを防ぐと見えたり。さ
ても、義臣すぐつてこの城にこもり、功名一時の草むらとなる。「国破れて山河あり、城春にして草青
みたり。」と、笠うち敷きて、時の移るまで涙を落としはべりぬ
夏草やつはものどもが夢の跡
(以下省略)
・「春望」の作者の「国破山河在 城春草木深」と傍線部における松尾芭蕉の心情を「春望」の作者の
心情を踏まえて説明せよ。 (※考査は解答欄のみで字数制限は設けない)
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