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14. ゲノムと遺伝子
近年、(a)さまざまな生物のゲノムが解読されている。 ゲノム内には,遺伝子としてはたらく部分と、 遺伝子としてはたらかない部分とがある。
が合成される。
問1 下線部(a)に関連する記述として最も適当なものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
① 個人のゲノムを調べて、 特定の病気へのかかりやすさなどを判別することができる。
②個人のゲノムを調べれば,その人が食中毒にかかった回数がわかる。
③ ヒトの精子や卵がもつゲノムは0.5組ずつで 受精によって1組となる。
④ 植物のゲノムの塩基配列がわかれば, 枯死するまでに合成される ATP の総量がわかる。
⑤ 植物の光合成速度は、環境によらず、ゲノムによって決定されている。
問2 下線部(b)に関連して、 図はこの過程における塩基の対応の一例を示したものである。 ア~ウに入る塩基配列の組合せとして最も適当なもの
を、次の①~⑥のうちから一つ選べ。
DNAの塩基配列
ウ
AGT
RNAの塩基配列
ア
イ
ウ
① AGT
UCA
TCA
④ UCA
AGU AGT
AGT
UCA
ア
イ
ウ
アイ
ウ
②AGT
⑤ TCA
AGU AGT
UCA TCA
3
6 TCA
UCA
UCA
AGT
AGU
TCA
問3 下線部(c)に関連して、次の文章中の(エ)・(オ)に入る数値として最も適当なものを,
下の①~⑦のうちからそれぞれ一つずつ選べ。 ただし、 同じものを繰り返し選んでもよい。
DNAの塩基配列は,RNAに転写され, 塩基三つの並びが一つのアミノ酸を指定する。 例えば,
トリプトファンとセリンというアミノ酸は、表1の塩基三つの並びによって指定される。
任意の塩基三つの並びがトリプトファンを指定する確率は(エ)分の1であり,セリン
を指定する確率はトリプトファンを指定する確率の(オ)倍と推定される。
14
② 6 ③ 8 ④ 16
⑤ 20
6 32
⑦ 64
問4 カズミは、ゲノムと遺伝子に興味をもち、いくつかの真核生物に
ついてゲノムサイズと遺伝子の数を図書館で調べたところ, 表 2
のようになった。 この表から, カズミは次のadのような考察を
行った。 これらの考察のうち、正しいものの組合せとして最も適
当なものを,下の①~⑩のうちから一つ選べ。
a ヒトの遺伝子の大きさの平均は、約136kbp である。
b 生物のからだの構造が複雑になるほど, 遺伝子数もそれに
応じて増える。
c ゲノムサイズと遺伝子の数の間に, 比例関係は成立しない。
d 植物は他の生物と比べて, ゲノムサイズに対する遺伝子の数が多い。
11a
2 b
3 c
④d
⑤ a, b
⑥ a,c
表 1
塩基三つの並び
UGG
アミノ酸
トリプトファン
UCA UCG
UCC
UCU
AGC
AGU
表 2
生物名
ゲノムサイズ (kbp)
遺伝子の数
母
センチュウ
シロイヌナズナ
12000
6300
97000
19000
125000
26000
キイロショウジョウバエ
176000
13600
ヒト
3000000
22000
bp : 塩基対数を示す単位。1kbp は1000塩基対を意味する。
⑦a, d
⑧ b, c
9 b, d
⑩ c,d