-
-
第3章 酸と塩
が垂直に立ち上が
滴定曲線は前ペーン
pHjump の中点がその
である。
一方、pHが5→6への
当している。しかし、
い。このことから、
pH を1→2へ変化さ
ということになる
まではなかなか変化し
めである。
やかに上昇していく
P
だけならばpH=13
20mL のNaClag ができ
[mol/L] となる。
和点はpH=7となっ
考えていこう。
見つけるのは困難であ
こ立ち上がっているか
んど変わりはない。 よ
的に中和点の範囲内と
薬の変色域が、その
なる。たとえば, 0.10
3311の広範囲に見
L)
10
(ml.)
14
20.10mol/L CH3COOHaq 10mL を 0.10
mol/L NaOHaq で滴定する場合
12
酢酸は弱酸であり,0.10mol/L における電1000
離度αを0.01 とすると,滴定開始時のpH
は次の通りである。
[H+]=0.10×0.01=1×10-3 [mol/L]
pH=3
NaOHaqを加えていくと, 滴定のごく初期
のpH変化は,強酸の場合に比べて思ったよ
りも大きい。しかし, すぐに緩衝溶液 (p.
323) の領域に入るため, pH はあまり変化し
ない状態が長く続いたあと, 中和点に近づく
と,ほぼ pH 6→11の範囲でpHjump が見ら
れる。 中和点を過ぎると, 過剰のNaOHのためpHは少しずつ大きくなっていく。
弱酸強塩基の滴定曲線は,一般に右上図のような形となり, 強酸−強塩基の場合に比
べると, pHjump の範囲が狭く, また全体として塩基性側に偏っている。 このような場
合, pH指示薬の選択には注意が必要である。
したがって,塩基性側に変色域をもつフェノールフタレインは,この滴定の指示薬と
して使用できるが, 酸性側に変色域をもつメチルオレンジは, 中和点に達するかなり前
に変色が始まるため,この滴定の指示薬としては不適当となる。
補足 ? 滴定前には, [CH3COO-] と [H+] はいずれも1.0×10-3 〔mol/L] ずつ存在していた。
ここへ 0.10mol/L NaOHaqを1mL加えたとする。
まず,
CH3COOH + NaOH→ CH3COONa+H2O の中和反応により,
[CH3COONa] = 0.10×
1=(0.10×1000)+1000≒9.1×10 [mol/L]
pH
CH3COONa は水溶液中で完全に電離するので,
10
8
4
2
3-6 中和反応と塩317
0
酢酸 + NaOHの
中和点
HCI + NaOHの
中和点
酢酸
0.10 mol/L HCI
フェノール
フタレイン
の変色域
[CH3COOH]
[CH3COO-]
メチルオレ
ンジの変
色域
5
10
15
0.10 mol/L NaOHaq 滴下量 〔mL]
弱酸と強塩基の滴定曲線
[CH3COO-]=1.0×10- +9.1×10-3=1.1×10-² [mol/L]
となり、滴定前に比べておよそ10倍にもなっている。 上式の中和反応後の状態を考えると,
水溶液中にはCH3COOH CH3COO+H+ の電離平衡が成り立つ。
中和反応で減少したHを補うために, 上式の電離平衡が右向きに移動するはずであるが,
中和によって生じた CH3COO による共通イオン効果 (p. 262) により, CH3COOHの電離が抑
制される結果, [H+] は滴定前に比べてかなり小さい状態で平衡状態となる。 このことは,
NaOHaq 1mL加えただけで, pHが思った以上に上昇することを示す。
詳説]
弱酸に強塩基を加えて中和する場合, 混合水溶液のpHつまり [H+] がどのように変化
するかは,結局,酢酸の電離定数で決まってしまう。
変形して
[CH3COO-] [H+]
[CH3COOH]
[H+]=Ka-
Ka=
変形後の式で、中和されて生じた [CH COO-] と中和されずに残っている[CH3COOH] との
[-] は塩基を少しずつ加える限り、 わずかずつしか減少しない。 Ka
[CH COOH] / 「
問
問3
問