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(1) ある化合物を過剰量の水酸化ナトリウム水溶液と完全に反応させた。反応終了後, (再1)反応溶液
へ有機溶媒を加え,分液操作により有機層I(上層)と水層I(下層)の2層に分離した。 有機層Iは化合物
Aを含んでいた。水層Iに希塩酸を加えて中和した後, 有機溶媒を加え, 分液操作により有機層Ⅱと水
層Iの2層に分離した。有機層IⅡは化合物Bを含んでいた。水層Iには有機化合物は含まれていなかった。
(問2)化合物 Aは無水酢酸と速やかに反応し,分子式 C&H,NOで表されるベンゼンの1置換体Cが生成
した。化合物 Aを塩酸に溶かして氷で冷却し, 亜硝酸ナトリウムの水溶液を加えたところ, 化合物Dが
生成した。(問3)化合物 D の水溶液にフェノールの水酸化ナトリウム水溶液を加えたところ, 化合物 Eが
生成した。
化合物Bは分析の結果, 分子中にヒドロキシ基と不査炭素原子を含み,炭素,水素, 酸素のみからな
る分子量200以下の芳香族カルボン酸であった。(166.0mgの化合物Bを完全燃焼させたところ, COz
396.Omg とH20 90.0mgを得た。化合物Bに過マンガン酸カリウム水溶液を作用させたところ, (問4)化
合物Fが生成した。(問5)化合物Bは, 気体を発生して炭酸ナトリウム水溶液に溶解した。 濃硫酸を触媒
として化合物Bのメチルエステルを加熱したところ,二重結合をもつ化合物Gと水が生成した。 (問6)化
合物Gは臭素と反応し, 2つの臭素原子を含む化合物 Hが生成した。
問1 このような分液操作に用いる有機溶媒として, 適切な化合物の名称を1つ答えなさい。
問2 下線部の化学反応式を答えなさい。化合物 A, Cは構造式で書きなさい。
間3 下線部の化学反応式を答えなさい。 化合物D, E は構造式で書きなさい。
; 旺文社 2021 全国大学入試問題正解