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2012年 化学 富山県立大学 (改) 2/25 前期日程 工
次の文章を読み,問 (1)~(5) に答えよ。 原子量はH=1.0, C=12,016, Na=23,Cl=
35.5 とする。
炭酸ナトリウム Na2CO3は白色の固体であり、水によく溶け, 水溶液は( )性を示す。
炭酸ナトリウム水溶液を濃縮すると、 無色の十水和物の結晶が析出する。 このような結晶中
にある一定の割合で結合している水分子を(イ水和) 水という。 この結晶は, 空気中で放置す
ると粉末状の一水和物になる。 このように, 結晶が自然に (イ水和) 水を失う現象を(ウ風解) と
いう。
炭酸ナトリウムの工業的製法に(エアンモニアソーダ)法がある。 これは, () 塩化ナトリ
ウムの飽和水溶液にアンモニアを十分溶かし、 二酸化炭素を吹き込み, 溶解度が比較的小さ
い炭酸水素ナトリウムを沈殿させ(※この時同時に塩化アンモニウムが生じる), (b) この沈殿
を熱分解し、炭酸ナトリウムを得る製法である。 熱分解で発生した二酸化炭素は反応(a)で再
利用されるが,不足する二酸化炭素については, 石灰石を熱分解して供給する。 また、この
ときに得られた物質に水を加えて水酸化カルシウムとし, 反応(a)で生成した (e) 塩化アンモニ
ウムと水酸化カルシウムを反応させて、アンモニアを生成させ、再利用する。
炭酸ナトリウムは水溶液中でほぼ完全に電離しているが, 次のように2段階の加水分解を
(3)200kgの炭酸ナトリウムを製造するのに, 理論上必要な塩化ナトリウムは何kg か計算
せよ。 計算過程も示せ。
(4) 0.10mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液 20.0mLにメチルオレンジを指示薬として加え, 濃
度不明の塩酸で中和滴定を行ったところ, 水溶液が変色するのに 20.0mLの塩酸を要した。
この塩酸のモル濃度を求めよ。 計算過程も示せ。
(5) 炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの混合水溶液が 20.0mLある。 炭酸ナトリウムの濃
度は 0.10mol/L である。 この混合水溶液にフェノールフタレインを指示薬として加え, 0.
20mol/Lの塩酸で中和滴定を行ったところ, 水溶液が変色するのに 30.0mLの塩酸を要し
た。混合水溶液中の水酸化ナトリウムのモル濃度を求めよ。 計算過程も示せ。
起こす。
CO2 + H2O
(オ) + (カ)
(オ) + H2O
H2O + ( キ ) + (カ)
このため、塩酸に対して, 次のように2段階の中和を起こす。
Na2CO3 + HC1
( ク ) + HC1
(ク) + ( ヶ )
H2O + ( キ) + ( ヶ)
炭酸ナトリウム水溶液を塩酸で中和滴定する際に,第一段階目の反応の終了を知るために
はフェノールフタレインを指示薬として用い, 第二段階目の反応の終了を知るためにはメチ
ルオレンジを指示薬とする。
(1) 文中の( )には適切な語句を,(オ)~(ケ)には適切な化学式を記せ。
(2) 下線部(a)~(c) をそれぞれ化学反応式で示せ 。
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