**420,421
指針 磁場に垂直に入射した荷電粒子は, 磁場から運動方向に垂直なローレンツカ子を受け, こ
の力を向心力として等速円運動をする。磁場の向きは,正電荷の運動の向きを電流の向き
基本例題 87ローレンツカ
真空中で図の正方形abcd の内部を磁場が紙面に対して垂直
に貫いている。いま, 質量 m [kg), 電気量 e[C] の陽子が, a
からr[m) 離れた図の位置からad に垂直,かつ磁場に垂直に
選さ[m/s) で入射し, aとbとの間から ab に対して垂直に
磁場の外へ飛び出した。 磁場は abcd の内部のみにあり,一様
(1)この磁場の向きと磁束密度の大きさを求めよ。
(2)陽子が磁場内に入射してから磁場の外に飛び出すまでの時間を求めよ。
ヒA
として,フレミングの左手の法則で考える。
解答(1) ad に垂直に入射した陽子が, ab に
垂直に磁場を抜け出たことから, 陽
子は点aを中心とする半径r[m]
の円軌道を運動し,ローレンツ力は
軌道の中心点aを向いていたことが
わかる。フレミングの左手の法則よ
り,磁場の向きは紙面の表から裏の
向きである。磁束密度をB[T] とす
ると,等速円運動の運動方程式より
v?
m-
-=evB
mu
よって
B=
er
(2) 磁場内の円弧は円の4
分の1だから,飛び出
d
すまでの時間をt[s] とすると
2元r
vt=
4
よって t=-
2v
Tr