図 37 のように,屈折率n,厚さd
めに入射する光の干渉
A'
位相が
A
の薄膜に,光が入射角iで斜めに入射
πずれる
E
する場合を考える。このうち,A'→
B'
空気
B'→D→E のような表面で反射して目 薄膜
に達する光と, A→B→C→D→E
(屈折率n)
のような経路を通る光のに着目する。 え
入射波の波面は BB' を経た後,屈 京 不変
折して膜の中に入り, HD上に来る。
H2
5
位相は
D'
O図 37 藩膜に斜めに入射する光の干渉
したがって,光のの反射直前の位相は, 光③の点経における位相と等しい。
すなわち,光と光のの経路の差は HC+CDで,屈折角をrとすると,
HC+CD=HC+CD'=DHD'=2dcosr
0
となり,薄膜の屈折率がnなので, 光路差は2ndcosrとなる。また, 光
のの点Dにおける反射では位相が元(半波長分)だけずれ, 光⑦の点Cにお
ける反射では位相のずれが生じない。よって, 千渉条件は次のようになる。
強め合う
(明)
入
:2nd cos r=[m+
;ス=(2m+1) (m=0, 1, 2, …) 2
半波長の奇数倍
弱め合う
(暗)
:2nd cos r=m>=
-2m
(m=0, 1, 2, …) 128
2
半波長の偶数倍
このように,光が薄膜に斜めに入射する場合, 屈折率と膜の厚さだけで
なく,屈折角によっても光路差は変わる。日中の空からの光のように, い
ういろな波長の光が様々な方向から薄膜を照らすときは, 膜を見る方向に
よって屈折角が変わるため,強め合う光の色も見る方向で異なるのである。
第3章 光
AAAAL