発展例題9
重ねた物体の運動
発展問題 125
水平な床の上に, 質量2m の物体Aを置き,A
の上に質量mの物体Bをのせる。床とAとの間に
摩擦はなく,AとBとの間の動摩擦係数をμ、と
B
1
A
する。Aをある力fで右向きに引くと,AとBと
の間ですべりが生じ,別々に運動した。重力加速度の大きさをgとして,AとBのそれ
ぞれの床に対する加速度の大きさを求めよ。
指針
AとBの間では, 動摩擦力がはたら
解説
A, Bが受ける運動方向の力は, 図
いている。Bが運動方向に受ける力は動摩擦力
'mg のみで,Bは右向きに加速しており, Aか
ら右向きに動摩擦力を受けている。
Bが受ける動摩擦力の反作用として, Aは左向
きに動摩擦力 'mg を受けている。このとき,引
く力子が動摩擦力よりも大きいので, Aは右向き
に加速している。
また,AとBの間にはすべりが生じており,そ
れぞれの加速度は異なっている。A, Bの加速度
をaA, ap とし,それぞれの運動方程式を立てる。
のようになる。右向きを正とすると,A, Bのそ
れぞれの運動方程式は,
A:2ma,=f-μmg
f-u'mg
B:map=μ'mg
aA
aB=u'g
2m
→正の向き
B
'mg
→B
A
f
mg