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不等式の証明 (絶対値と不等式)
本 例題 29
次の不等式を証明せよ。
(1) |a+b|≤|a|+|b|
CHART & THINKING
似た問題 1 結果を使う
(1) 絶対値を含むので、このままでは差をとって考えにくい。 |A=A2 を利用すると,絶
対値の処理が容易になる。 よって, 平方の差を作ればよい。
(2) |a|-|6|≦|a-bl
2 方法をまねる
(2) 証明したい不等式の左辺は負の場合もあるから,平方の差を作る方針は手間がかかり
そうである (別解 参照)。 そこで, 不等式を変形すると
|a|≦la-61+16 ← (1) と似た形になることに着目。
① の方針で考えられそうだが,どのように文字をおき換えると (1) を利用できるだろうか?
解答
(1) (|a|+|6|-|a+b=(|a|+2|a||3|+|6)-(a+b)²
=2(|abl-ab)≧0
=a²+2|ab|+62-(a²+2ab+b2)
よって
......
よって
la+b≤(al+|b|) ²
|a+b≧0,|a|+|6|≧0であるから |a+6|≦|a|+|6|
別解
demo da
-10|≧0≦|6| であるから
lal≦a≦lal,
辺々を加えて
-(al+161)≦a+b≧|a|+|6|
|a|+|6|≧0であるから
la +6|≦|a|+|6|
(2) (1) の不等式の文字αを a-b におき換えて
|(a−b)+b|≤la-b|+|b|
p.42 基本事項 4. 基本 28
よって |a|sla-61+101 ゆえに |a|-|6|≦la-6|
別解 [1] [a|-|6|<0 すなわち |a|<|6| のとき
④の等号が成り立=2(−ab+lab)≧0
(|a|-|6|)2≦|a-6|2
4+
|a|-16|≧0,|a-b≧0であるから
|a|-|b|≤la-bl
inf. A≧0 のとき (1)
|-|A|≦A=|A|
0
|-|A|=A<|A|
であるから,一般に
|-|A|A|A|
51
更に,これから
|AI-A≧0,|A|+A≧0
30 1= x≤-c, c≤x
|x|c
1章
c≧0 のとき
-c≤x≤c |x|≤c
←②の方針 |a|-|6|が負
(左辺) <0, (右辺) > 0 であるから不等式は成り立つ。
の場合も考えられるの
[2] |a|-|6|≧0 すなわち |a|≧|6|のときで,平方の差を作るには
場合分けが必要。
la-bl²-(lal-1b)²=(a−b)²(a²-2|ab|+6²)
inf. 等号成立条件
(1) は(*)から, labl=a
4
等
すなわち, ab≧0のとき
よって, (2) は (a-66
ゆえに (a-b≧0かつ
または (a-b≦0かつb
すなわち ab≧0 まな
a≦b≧0のとき。