教
練習
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教 p.157
天秤ばかりを用いて, ある物体X の質量が10gであることを確か
止めたい。 使える分銅が3g, 8gの2種類のみであるとき, 使う分
銅の個数が最も少なくなるような分銅ののせ方を求めよ。 ただし,
天秤ばかりの右の皿に物体Xをのせるとする。
指針 1次不定方程式の利用 右の皿に物体X をのせ、左の皿に3gの分銅をx個
8gの分銅をy個のせたら天秤がつり合うとする。 ただし, 右の皿に1個の
せることは,左の皿に分銅を (-1) 個のせると考える。
解答 右の皿に物体X をのせ、左の皿に3gの分銅をx個, 8gの分銅をy個のセ
たら天秤がつり合うとする。 ただし, 右の皿に1個のせることは,左の皿に
分銅を (1) 個のせると考える。
このとき 3x+8y=10
①
x=-2, y=2は,①の整数解の1つである。
よって
①-② から
すなわち
3・(-2)+8・2=10
3(x+2)+8(y-2)=0
3(x+2)=-8(y-2)
②
③
3と8は互いに素であるから, x+2は8の倍数である。
よって, kを整数として, x+2=8k と表される。
これを③に代入して y-2=-3k
したがって, ① のすべての整数解は
x=8k-2,y=-3k+2 (k は整数)
使う分銅の個数は|x|+|y|であり,これが最も少なくなるようなんは
k=0
よって x=-2,y=2
したがって, 右の皿に3gの分銅を2個,
左の皿に8gの分銅を2個のせる。