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重要 例題 96 関数が極値をもたない条件
を正の定数とする。 関数 f(x)=e-ax+alogx (x>0) に対して, f(x) が極値
をもたないようなαの値の範囲を求めよ。
[類 東京電機大
指針 微分可能な関数 f(x) が極値をもつための条件は, 前ページで学んだように
基本 94.9
f(x)=0を満たす実数x が存在するかつその前後でf'(x)の符号が変わる
であった。よって, f(x) が極値をもたないための条件は,上の否定を考えて
あるいは
f'(x) =0を満たす実数xが存在しない
常にf'(x) ≧0 または f'(x) 0 が成り立つ
である。
10
→f(x) の値の変化を調べる必要がある。この問題では、f'(x)の式の中の符号がす
ぐにはわからない部分を新たな関数 g(x)として,f'(x)の代わりにg(x)の値の変化
を調べるとよい。
CHART 極値をもたない条件 f(x) の値の変化に注目
f(x)=ex+alog x から
f'(x)=-ae¯ax+a·· x
1 axe-ax+1)
XC
g(x)=-xe-x+1とすると
=
g'(x)=-1.e-ax-x(-ae-ax)=(ax-1)e-ax
g'(x)=0(x>0) とすると,
a>0から x=
1
a
x 0
x≧0 におけるg(x)の増減g'(x)
表は,右のようになる。
100
+
x>0,a>0であるから
分子の( )内の式を
g(x)=-xe-x+1
として,g(x)の値の変
化を調べる。
(1)
して
解答
極小
g(x) 1
$10
f'(x)=g(x)であり,
y=g(x)
x
ae
1
x>0,a>0 から, x>0における各xに対し, f'(x) の符号
とg(x)の符号は一致する。
ae
0 1
I
a
よって, 増減表から, f(x) が極値をもたないための条件は,増減表から,常に
x>0において常にg(x) ≧0が成り立つことである。
)
すなわち (1/2)-1-11220...(*)
ae
ゆえに
a
e
(
&di
したがって,求めるαの範囲は a≧12
JOJ
g(x)≦0は起こり得ない
なお,(*)では
に
(1/2)>0としないよう
41- 12
ae
両辺に
( 0) を掛ける。
基
関