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本問題
1 次の文中の傍線部の敬語の種類を答えよ。
(源氏物語・桐壺)
1 かかる人も世にいでおはするものなりけり。
このような方もこの世に生まれておいでになるものなのだなあ。
②翁のあらむ限りは、かうてもいますかりなむかし。
この翁の生きている間は、このようにしていらっしゃることもできましょうよ。
(竹取物語)
(源氏物語・桐壺)
③ 光源氏ヲ) 世の人、光る君と聞こゆ。
光源氏を世の人は、光る君と申し上げる。
(徒然草・一四一)
4人の心劣りとは思ひはべらず。
都の人の心が関東の人に比べて劣っているとは思いません。
2 次の文中の「給へ」について、後の問いに答えよ。
さぞましきやうにおぼしつらむといとほしくて、
さぞかしきれてお思いになっているだろうと気の毒になって、
よる
「夜とともにもの思ふ人は夜とてもうちとけて目のあふ時
「これまでずっと毎晩もの思いをしている私は、夜といってもくつろいだ気持
もなし
ちで目を合わせて眠ることなどできません。
めづらかにも思う給へず。」と聞こえつ。
(和泉式部日記)
(私にとっては)珍しくも思われません。」と申し上げた。
文法的説明として適切なものを、次から選び記号で答えよ。
ア四段活用の動詞
イ 下二段活用の動詞
ウ四段活用の補助動詞
エ下二段活用の補助動詞
( 敬語の種類を答えよ。
3 次の文中の傍線部「たてまつる」は、尊敬、謙譲のどちらか。
にほふみや
1 (匂宮ハ)それよりぞ御馬にはたてまつりける。(源氏物語・浮舟)
(匂宮は)それからはお馬にお乗りになった。
② 心づかひして、皇子をば止めたてまつりて、(源氏物語・桐壺)
いろいろ気を配って、皇子をお引き止め申し上げて、
③ きよげなる童などあまた出で来て、御奉り、
小ぎれいな女の子などが大勢出て来て、仏に水をお供え申し上げたり、
(源氏物語若紫)
(竹取物語)
4④44 御送りの人々見奉り送りて帰りぬ。
見送りの人々は、(皇子を)お見送り申し上げて帰った。
(源氏物語・桐壺)
⑤ この君にたてまつらむの御心なりけり。
この光源氏の君に (姫君をさし上げようというお気持ちであった。
4 次の文中の傍線部「まゐる」は、尊敬、謙譲のどちらか。
しはす
1 師走になりて、またまゐる。
十二月になって、また参上する。
こけ
②岩がくれの苔の上に並みゐて、かはらけまゐる。
岩かげの苔の上に並んで座って、土器でお酒を召し上がる。
みこ
おほみき
3 親王に馬の頭、大御酒参る。
親王に馬の頭が、お酒をさし上げる。
かち
44(聖光源氏ニ)加持などまゐるほど、
(聖光源氏に) 加持などしてさし上げるうち、
5 次の傍線部を口語訳せよ。
り
「いみじき折の言かな。」と上も宮も興ぜさせ給ふ。
「すばらしくこの場にふさわしい朗詠だなあ。」と帝も中宮様も
こと
とど
。
(更級日記)
(源氏物語若紫)
(伊勢物語・八二)
(源氏物語若紫)
(枕草子・二九三)
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