Im OI CON 162
発展例題 11 二酸化炭素の定量
100mL に標準状態の空気 10L を通じ, 二酸化炭素を完全に吸収させた。 反応後の上澄
空気中の二酸化炭素の量を測定するために, 5.0×10-3mol/Lの水酸化バリウム水溶液
み液10mLを中和するのに, 1.0×10-2mol/Lの塩酸が7.4mL 必要であった。 もとの
空気 10L 中に含まれる二酸化炭素の体積は標準状態で何mL か。
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考え方
二酸化炭素を吸収したとき
の変化は,次式で表される。
Ba(OH)2 + CO2
BaCO3+H2O
この反応後に残っている
Ba(OH)2がHCI で中和さ
れる。 Ba(OH)2は2価,
HCI は 1価である。
別解 水溶液中のCO2を
2価の酸である炭酸H2CO3
と考えると,全体の中和に
ついて次の関係が成立する。
酸が放出する H+ の総物質
量=塩基が受け取る H+ の
総物質量
解答
吸収したCO2 を x 〔mol] とすると, 化学反応式から,残る
Ba(OH)2の物質量は次のようになる。
4-5
(5.0×10-3×100-x) [mol] せろ
t SAT (1)
反応後の水溶液 100mL から10mL を用いたので
2×(5.0×10-3x100 -xx
Jer
これより, x=1.3×10-mol となり、CO2 の体積は
10
100
=1×1.0×10-2x-
22.4×10mL/mol×1.3×10-4mol=2.91mL=2.9mL
別解 上澄み液10mLと中和する塩酸が7.4mL なので, 溶
液 100mLを中和するために必要な塩酸は74mLである。吸収
した CO2 を x [mol] とすると, CO2 と HCI が放出したHの総
物質量は, Ba(OH)2が受け取ったH+ の総物質量と等しい。
ti
2×x+1×1.0×10-2x-
74
1000=2×5.0×10-3x-
7.4
1000
したがって, x=1.3×10-4mol となる。
100
1000
陰