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★第13問 大腸菌における遺伝子発現の調節に関する次の文章(A・B) を読み, 下
の問い(問1~4) に答えよ。 〔解答番号 1
5 ( 配点 18 )
A 大腸菌を、グルコースとラクトースが含まれる培地で培養すると, 栄養源とし
てグルコースが利用できるうちはラクトースを利用しないが, グルコースがなく
なるとラクトースを利用するようになる。 ラクトースを栄養源として利用する場
合には、ラクトース分解酵素を始めとして, グルコースの利用には必要ない3種
類の酵素が必要となる。 これらの酵素の遺伝子は、培地にグルコースがある場合
には発現が抑制され, ラクトースはあるがグルコースがない場合には発現が促
進されるようひとまとめに調節されておりラクトースオペロンとよばれている。
ラクトースオペロンでは、3種類の酵素の遺伝子の上流に, 図1に示すように,
RNAポリメラーゼが結合する部域と, 遺伝子発現の調節にはたらく2種類のタ
ンパク質(X・Yとする) が結合する部域xy がある。 (a) 部域xにタンパク質
Xが結合すると, DNA への RNAポリメラーゼの結合が促され, また、部城y
にタンパク質Yが結合すると, DNAへのRNAポリメラーゼの結合が妨げられる。
タンパク質Yのようなはたらきをもったタンパク質は ア とよばれ,また,
このタンパク質が結合する部域yは イ とよばれている。
タンバ
ク質 X
11
部城
RNA
ポリメラーゼ
タンパ
ク質 Y
A 部城y
RNAポリメラーゼ
が結合する部域
酵素1
ラクトースの利用に必要な
酵素群の遺伝子
図1
ラクトースオペロン
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酵素2
酵素 3
遺伝子の発現
第2章
問1 下線部(a)に関して考えられることとして最も適当なものを、次の①~⑤
のうちから一つ選べ。 1
① タンパク質Xは,グルコースがあると部域xに結合し, タンパク質Yは,
グルコースがないと部域yに結合する。
② タンパク質Xは, グルコースがないと部域xに結合し, タンパク質Yは,
グルコースがあると部域yに結合する
③ タンパク質Xは, ラクトースがないと部域ェに結合し, タンパク質Yは,
ラクトースがあると部域yに結合する。
④ タンパク質Xは, グルコースがあると部域xに結合し, タンパク質Yは,
ラクトースがあると部域yに結合する。
⑤ タンパク質Xは, グルコースがないと部域xに結合し, タンパク質Yは,
ラクトースがないと部域y に結合する。
イ
問2 上の文章中の ア
を次の①~6のうちから一つ選べ。
①
②
4
[⑤
6
ア
オペレーター
オペレーター
基本転写因子
基本転写因子
リプレッサー
リプレッサー
に入る語の組合せとして最も適当なもの
2
イ
プロモーター
リプレッサー
オペレーター
リプレッサー
オペレーター
プロモーター
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