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次の文章を読み、以下の問いに答えよ。ただし、水の蒸気圧は無視できるものとする。
大気の組成は、およそ N2:0。= 4:1であるので、大気圧下(1.0×10°Pa)の空気中での酸素分圧は
「ア IPaである。通常、私たちの体はこの【ア】Paの酸素を呼吸に使っていることになる。
ところで、ダイバー(潜水士)が用いる空気ボンベにはレギュレーターと呼ばれる「圧縮されたボンベ内の
空気を、呼吸できるように外圧と同じ圧力まで減圧する」装置がついている。そのため、ダイバーが水中で
作業するときは水深にしたがった高圧の空気を吸うことになる。
水深10mごとに、水圧が1.0×10Pa ずつ増加するため、例えば水深90mでの圧力は、
T4S)
9.0×10Pa(水圧)+ 1.0×10°Pa(大気圧)
1.0×10°Pa
三
ということになる。よって、この状況では空気ボンベ中の酸素分圧は【 イ 】Paとなっており、ダイバーは通
常時の【 ウ 】倍の圧力の酸素を呼吸に使っていることになる。
このような高圧の状態では、血液中への酸素の溶解度が増加している。水深 90mで作業する場合を考
えると、酸素の血液中への溶解度は通常時の【 エ 】倍となっている。この状態で、 (オ)水中から急に浮上
すると、圧力の減少に伴って酸素の溶解度が減り、血液中に溶けていた酸素が気泡となって遊離してくる。
この気泡が血液の流れを阻害することで、各組織が酸素不足になり、関節や筋肉に激痛が走ったり、脳細
胞が壊死して運動障害、知覚障害が生じることになる。このような症状をまとめて潜水病(減圧症)と呼ぶ。
潜水病を防ぐためには、できる限りゆっくりと浮上する必要がある。また、とくに深い水中で作業する場合
は、空気ボンベの代わりに、O2と He の混合気体を詰めたボンベが用いられる。He は人体に無害であり、
水に対する溶解度がN2の約 40%と小さいので、生じる気泡の量がずっと少ない。
(1)文中の【ア】~【ェ】にあてはまる数値を答えよ。
さす出 0 02 合も0 Sa001効木味議,0a 08(8)
(2)下線部(オ)について、圧力変化によってどのくらいの酸素が気泡となって遊離するのか確かめるため、
以下の実験を行った。①、②の問いに答えよ。
標準状態(0℃、1.0×10°Pa)において、酸素は水1Lに1.4 mmol 溶ける。ここで、密閉容器内に
0℃、5.0×10°Paの酸素と 200mL の水を入れ、しばらく放置した。
の このとき、水に溶解している酸素の質量は何mg か。
2 このあと、容器内の圧力を3.0×10°Paに減圧したところ、酸素が気泡となって遊離した。このとき
遊離した酸素は標準状態に換算して何mLか。