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ファイルの文章を200字で要約しました。 「著者は最近子どもを見ると、子どもたちの老いた姿まで想像し、ろくなものにはなるまいという思いが浮かぶという。特に小学生の低学年くらいの子どもはあどけなさが薄れ、個人というものが現れてくるため、一番無残に思えると述べている。その... 続きを読む

子供の未来 最近、無残に見えてしまうものがある。 子供たちの未来である。 自分が子供であったころはもちろん、若いころも、子供は好きではなかった。 子供を見るま なざしにも、はたから見れば、ずいぶんと冷ややかなものがあったと思う。 同い年ぐらいの女 の人が華やいだ声をあげ赤ん坊を取り囲むのを見ると、その女の人も不快なら、 それを不快に 思う自分も不快であった。だが、今はちがう。邪魔されない限り、可愛いと思えるようになっ た。赤ん坊から思春期ぐらいまで色気や自意識が春に木の芽が吹くように出てきてしまう まで、みなそれぞれの段階で可愛いと思う。 子供がいるとその姿を目で追い、自然に微笑むよ うになったし、自分でも驚くほど、女らしい、黄色い声をあげたりすることもある。それでい ながら、 どこかでいよいよ子供を見るまなざしが冷たくなってしまったのである。 小学 校の低学年ぐらいの子を前にしての話である。 私の住むマンションから駅まで行く途中に小学校がある。 午後早くに出かけると低学年生の 下校時に通う。女の子はよく二人づつ並んで歩き、細い首をかしげて小声で何やら熱心に話し ている。 手をつないでいるのもいる。男の子はもっと大人数で、声高で、しかも、歩くという よりも、めまぐるしく左右前後に動きながら移動している。私のおぐらいまでの背しかない のに、「おれがよう」「おまえがよう」と生意気な口をきいている。そんな光景に出会うと、知 らず知らずのうちに口元がゆるむ。 実際、栄養が行き渡った親から生まれ、兄弟も少なく大事 にされて育ったせいであろうか、私の小さいころであったら美男美女のたぐいに入る子ばかり がぞろぞろと歩いている。 少子化という日本国家の深刻な問題に思いをめぐらせれば、宝物が 目の前をぞろぞろと歩いているような有難ささえある。それでいて、折にふれては、ふいに、 寒々しい思いに捉えられるのである。 赤ん坊から幼稚園に上がるぐらいまでは、天から与えられた「あどけなさ」というのが、乳 色ののように子供をぼんやりと包み、それが救いとなる。だがやがて、その「あどけなさ」 のは薄れ、個人というものが形を出してくる。 思春期も半ばになれば、それはもう隠しおお せない輪郭をもってごつごつと現れてくる。 私には、小学校の低学年の、ちょうどその個人が おそるおそる形を出してくる時期が、一番無残に思えるのである。 私が教育を受けた時代は、 子供に未来を見いだすのがあたりまえの時代であった。 そして、 未来を見いだすというのは、社会のありかたによって、すべての子供をいくらでも伸ばせると 考えることでもあった。 113 子供の未来

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現代文 高校生

高二国語 2枚目の青の問4 答えは3枚目で、青の四角で囲った「多大な税金を投入している」の内容を加えるか迷いました 「この陥穽」の前が課税の話に近いので必要かなと思いました。なぜ模範解答は課税の内容に触れていないのですか?

ふたつの誤り 私たちは科学の知を客観的な真理を示すものだと考えている。それは仮説→検証 →法則化という近代科学の方法に対する信頼によるものだ。しかし、本当にそこ に誤りはないのか。 今、改めて科学とは何かが問われているのだ。 私たち研究者は、研究を進めるにあたって仮説というものを立てます。 仮説と は、仕組みのあり方です。このような仕組みが存在すると考えれば、さまざ まな現象をうまく説明できる。 そのこのような想定を仮説と呼びます。 たとえば、昔の人は、精子の内部に小人が足を折りたたんだ体育座りで潜ん ふくおかしんいち ・福岡伸一 50 ひもと んでいるという仮説を立てました。 そう考えれば、受精と発生という現象をうま 説明できる。 その小人が子宮でだんだん大きくなってヒトになるのです。 実際、 顕微鏡で精子を観察するとそのような小人が見えたという科学者まで現れました。 仮説は時として、人間の観察眼を曇らせてしまいます。 曇らせるばかりでなく ある方向に導いてしまいます。それをバイアスといいます。 科学史を絡くと、今 から思えば実にこっけいな仮説に、当時、一流の一流とされた科学者たちがとら われて多くの迷走が生まれました。 精子の仮説もそのひとつです。 しかし当時は まじめ みんなが大真面目で議論しあっていたのです。 そして実のところ、人間の思考は それほど進歩しているわけではないのです。 確かに精子の中には小人が体育座りしているわけではありませんでした。 そこ 2 に座っていたのは父方から来たDNAでした。 それが母の卵子のDNAと合体す ると発生が開始されます。 しかし、わかったのはそこまでです。一体どうしてそ こからヒトが形作られてくるのか、 その仕組みのあり方は今のところほとんどす べて仮説の域を出ません。 そして、私たちは今、精子の小人仮説を笑ってはいま すが、分子生物学の最先端にいるような気がしても、未来の人びとからみれば害 にこっけいな仮説に拘泥しているに違いないのです。 うことです。 実に悩ましいのは実験科学における「第一種の誤り」と「第二種の誤り」とい 精子の中の小人 (ホムンクルス) 6 私たちはまず仮説を立て す。そしてその仮説を検証す るために実験を行います。 仮 説が正しければ結果はAとな り、誤っていればBとなるよ うな計画のもと実験を立案し ます。研究者はもちろん自分

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