「パソコンで知る高校数学」
反射の問題(東北大99年、芝浦工大83年, 名古屋大9 1年, 学習院大83年) その2
芝浦工大
陣の長さ 1 の正方形48Cのがある。いま動点わが4を出発して正方形の内部を直進する
が、辺につきあたれば光の反射の法則にしたがってはね返り、いずれかの頂点に達すれば
止まるものとする。このとき、次の問に答えよ。
(1 ) アの通過する道のりが5 をこえないうちに止まるような出発方法はいくつあるか。
(2) アは有限回の反射では4に戻らないことを示せ。
(1) の解答を網苺すると以下の 11 通りとなります。もし「折返しの方法」を使わかいでこれらをも
れなく列挙し正解を得ることは果たして可能でしょうか。おそらく大多数の諸若がいずれかの図をもら
して不完全な解答になるのではと思われます。 実際 この問題を取り扱ったある受験雑誌社の解答も 11
通りとは人違うものを「正答」としてあげています。
一方で折り返した場合の図をその下に示す。あまりにもドラマチックな発想の転換の様子が見て取れ、
何通りあるかのカウントが簡単にできます。
折り返して考えた場合の一画面
なお, 問い (2) の表現は少々大げさで, せいぜい
「Aに戻ることがあるか調べよ」とか
「Aに届く前にいずれかの頂点で止まることを示せ」
ぐらいでいいのではないかと思います。