2.OBと1
し
練習問題 5
鋭角三角形ABC がある. 頂点Aから辺BCに下ろした垂線の足をHと
D
調講
■よび
さらにHから辺 AB, AC に下ろした垂線の足をそれぞれPQとす
A. P, H, Qは同一円周上にあることを示せ.
P, B, C, Q は同一円周上にあることを示せ.
この問題では,「内接四角形の定理の逆」を使ってみましょう。あ
る四角形の「対角の和が180°」であれば,その四角形は円に内接
することがわかります. 練習問題 4(2)で見たように,「対角の和が 180°」であ
ることは「ある内角がその“対角の外角” と等しい」ことと同じであることも
頭に入れておくといいでしょう.
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解答
A
(1)∠APH + ∠AQH=90°+90°=180° であるから,
A
内接四角形の定理の逆より,四角形APHQはd
に内接する.つまり,A,P,H,Q は同一円周上
にある.
れ
(2)A,P,H,Q は同一円周上にあるので,円周角
B
H
A
の定理より,
∠AQP=∠AHP
.....①
P
第8章
また,∠AHB=90°∠APH=90°より,
∠AHP=90°-∠BAH=∠ABH
①,②より ∠AQP=∠PBC. 四角形 PBCQ
B
は,1つの頂点の内角がその 「対角の外角」と等しいので,内接四角形の定
理の逆より,四角形 PBCQ は円に内接する. したがって,P, B, C, Q は
同一円周上にある.
コメント
(2)は,連想をつなぐことがかなり難しい問題です。こういう問題では,「結
論が成り立つためには何が成り立てばよいか」という方向で考えていくといい
でしょう.例えば,「∠BPC= ∠BQC」 が成り立てば円周角の定理の逆が利
用できますし,「∠PQC+∠PBC=180°」 が成り立てば内接四角形の定理の逆
が利用できます.こうしたいくつかの候補のうち、現時点で手にしているもの
からたどり着けそうな場所を探すわけです。