62 Ⅰ章 力学I
基本例題15 力のつりあいとモーメント
図のように, 長さ1.0mの軽い棒の両端A, B に,
それぞれ重さが30N, 20Nのおもりをつるし, 点0
にばね定数 2.5×102N/m の軽いばねをつけてつるし
たところ, 棒は水平になって静止した。 次の各問に答
えよ。
(1) ばねの伸びはいくらか。
(2) AOの長さはいくらか。
指針 棒 (剛体) は静止しており, 棒が受け
る力はつりあっている。 また, 力のモーメントも
つりあっている。 (1) では, 鉛直方向の力のつり
あいの式を立てる。 (2) では, 点0のまわりの力
のモーメントのつりあいの式を立てる
解説
(1) 棒が受ける力は,
図のようになる。 ば
ねの伸びをxとする
と, フックの法則
F=kx から, ばね
30 N
wxxxxxxx
(2.5×102)
Xx〔N〕
20 N
A
30 N
+ 基本問題 128, 132, 133
2.5×10²N/m
O KAB
1.0m
20 N
の弾性力の大きさは, (2.5×102) × x [N] である
鉛直方向の力のつりあいから,
(2.5×102) xx-30-20=0
x=0.20m
(2) AOの長さを1〔m〕 とすると, BOの長さは
(1.0-Z) [m〕 と表される。 点0のまわりで力の
モーメントの和が0となるので
307-20(1.0-Z)=0
Z=0.40m
<Point 力のモーメントのつりあいの式を立
てるとき,どの点のまわりに着目するのかは任
意に選べる。 計算が簡単になる点を選ぶとよい。