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第5章
29 仮説検定の考え方
例題 仮説検定の考え方
104 あるさいころを30回投げたところ、 1の目が1回しか出なかった。
このさいころは1の目が出にくいと判断してよいか。 仮説検定の考え
方を用い, 基準となる確率を0.05 として考察せよ。 ただし, 公正なさ
いころを30回投げて1の目が出た回数を記録する実験を300セット
行ったところ、次の表のようになったとし, この結果を用いよ。
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11 計
1の目が出た回数 0
度数
1 8 22 41 55 58 48 33 19 9 4 2300
解答 [1] 1の目が出にくい
と判断してよいかを考察するため, [1] の主張に反する次の仮定を立てる。
[2] どの目が出ることも全くの偶然で起こる
18.
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公正なさいころの実験結果から, 1の目が出た回数が1回以下である場合の相
対度数は
1+8 9
300 1300
-=0.03
これは 0.05より小さいから, [2] の仮定は正しくなかったと考えられ, 主張 [1]
は正しいと判断してよい。 すなわち, 1の目が出にくいと判断してよい。
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