例題
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第1章
磁気
基本例題69
直線電流と円形電流がつくる磁場
図のように,長い直線状の導線 XY に 15.7A の電流が流れて
おり、そこから20cm はなれた位置に中心Oをもつ,半径10cm
の5回巻きの円形導線がある。 両者は同一平面内にあるとする。
(1)直線電流が円の中心0につくる磁場の強さと向きを求めよ。
(2)円の中心0の磁束密度の大きさを求めよ。 ただし, 空気の
透磁率をμ=1.3×10 - N/A2 とする。
基本問題 510,511
X
(3)円形導線に電流を流して, 中心0の磁場を0とするには,円 Y
形導線に,どちら向きにどれだけの電流を流せばよいか。
指針
(1) (2) 直線電流がつくる磁場は,
「H=I/(2πr)」 から求められ,磁束密度は,
「B=μH」 から計算される。
(3) 直線電流によってできる磁場と,円形電流
によってできる磁場が打ち消しあうように, 円
形導線に電流を流せばよい。 -
(1) 求める磁場の強さは,
解説
I
15.7
H=
2πr
2×3.14×0.20
=12.5A/m
15.7 A
13A/m
H
磁場の向きは,右ねじの
法則から、紙面に垂直に
袋から裏の向き (図)。
0
0.20m
&
↑
15.7 A
NW
(2) 磁束密度の大きさBは,
10cm
0
20cm→
B=μH=(1.3×10-) ×12.5
=1.62×10-5T -1.6×10-5THA-a]
(3)巻数N, 半径rの円形電流が,その中心につ
くる磁場の強さHは, H=N
2r
円形電流がつくる磁場の強さと, (1) で求めた
磁場の強さが等しくなればよい。
I
I=0.50AAR
12.5=5X
2×0.10
円形電流が中心0につくる磁場は,紙面に垂直
に裏から表の向きとなればよい。反時計まわり
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